銀行員は「営業職」の要素が強いって本当? 収入はどれくらいなの?
銀行によっては、そこで働く銀行員に営業のノルマを課しているところもあります。そのため、銀行員は期末が近づいていると、目標数値を達成するために上司などからプレッシャーをかけられることがあり、お金を管理するだけではなく「営業職」の要素が強いとうわさをする人もいるようです。実際のところ、もらえる給与はいくらなのでしょうか。 本記事では、銀行員の給与事情について紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
銀行員はお金の管理以外にも仕事がある
銀行員は、窓口での対応業務の他に、営業業務も行っています。銀行と顧客の関係を構築する渉外担当は、自分が担当するエリアの企業や個人を訪ね、資産運用や金融商品などを紹介することで、販売や融資へと結びつけています。ノルマがある場合も多いですが、その分、一般的な営業職と同じように、実績がボーナスに反映されます。
銀行員の平均給与は約600万円
株式会社東京商工リサーチの「平均年間給与調査(2020年3月期決算)」によると、銀行員の平均給与は608万8000円とのことでした。これは前年同期の608万9000円とほぼ同じ金額ですが、平均給与が減少したのは2018年以来、2年ぶりとのことです。 また、同調査では中央値も公表していて、それによると612万7000円(平均給与との差額+3万9000円)となっており、こちらも前年同期の613万5000円に比べると微減となっています。以上のことから、銀行員の平均給与はおよそ600万円だといえるでしょう。 平均給与600万円をどう考えるかは人それぞれですが、一般的な業種では給与が高い部類に入ります。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は458万円で、銀行員の平均給与に比べておよそ150万円も少ないことが分かります。
大手とその他では差があるの?
銀行には三井住友銀行や三菱UFJ銀行のようなメガバンクから、地域に根差したサービスを心掛ける地方銀行まで、規模はさまざまです。そうした規模は給与にも反映されているのが現実のようで、大手銀行のほうが平均給与が高くなる傾向にあります。 実際に、上述した「平均年間給与調査(2020年3月期決算)」によると、銀行規模別の平均給与は大手銀行762万5000円、地方銀行621万4000円、第二地銀550万8000円とのことでした。 銀行の経営環境は日銀のマイナス金利政策によって収益が厳しい状況が続いており、各行はAIなどを駆使して人員抑制を進めている厳しい状況です。そのため、今後もそうした環境の変化に耐えられる銀行とそうでない銀行との間で、給与格差はますます広がっていくと予想されています。