＜日・ソ＞11回、同点2ランを放つマルティネス（撮影・高橋　茂夫）

　◇パ・リーグ　日本ハム4－4ソフトバンク（2024年4月17日　エスコンF） 　日本ハムは17日のソフトバンク戦で、2点ビハインドの延長11回2死一塁からアリエル・マルティネス捕手が左翼席へ同点2号2ランを放つなど、延長12回の末に執念のドローに持ち込んだ。新庄剛志監督は19日のロッテ戦（エスコン）から、春季キャンプ直前に左足首を捻挫した清宮幸太郎内野手を1軍初昇格させることを明言した。 　勝利に匹敵するドローだ。新庄監督就任3年目で確実にチームは粘り強さを増した。3カード連続で落としていた2戦目で勝利はならなかったが、価値ある今季初の引き分け。ただ、新庄監督は「よく追い付いてね。でも、めちゃくちゃ勝ちたかった。同点じゃなく勝ちたかった」と白星への欲は隠さなかった。 　2点を勝ち越された直後の延長11回2死一塁。4番・マルティネスが左翼ブルペンへ叩き込む2号同点2ランを放ち、球場のムードは最高潮に達した。2試合ぶりのアーチで大仕事を果たし「チームにとっても非常に大事な一発だったのでうれしい。個人の状態を上げるのにも凄い良かった」と興奮した。 　首位ソフトバンクと1勝1引き分けで終え、チームの雰囲気も明るい。そして、あの男がついに帰ってくる。清宮だ。新庄監督は「復帰してもらう」と19日のロッテ戦（エスコン）から1軍に今季初昇格させることを明言。今春キャンプイン直前の1月29日に左足首を捻挫。3月20日に実戦復帰すると、イースタン・リーグは16試合に出場して本塁打こそないものの、打率・298、5打点と徐々に状態を上げている。 　新庄監督は「球の捉え方は良い。きれいな弾道の高い本塁打を打ってくれるんじゃないですか」と期待を寄せる。出場については「それはちょっと…。まだ考えているから…、使います」と笑わせ、スタメン起用する方針を明かした。投手陣ではロドリゲスも昇格する見込み。さあ、上位争いへ役者はそろった。（田中　健人）