ナンバープレートは個人情報じゃないけどネットで写真を出しても問題なし? 議論百出のナンバー晒し問題をオフ会の達人が法とマナーから考える!
●実際にはメディアごとに対応が異なる
さまざまなオーナーが集まるオフ会やイベント会場を取材する場合、メディアによって対応が異なります。完全にナンバーの部分を白く(軽自動車であれば黄色に)塗りつぶすケースがあるなか、4ケタの数字のみ残して上半分を白く塗りつぶすなど、対応が異なるのです。 その一方で、試乗インプレッション記事など、ナンバーを隠さずそのまま掲載されているケースもあります。これはメーカーの広報車である確率が高いです。広報車は個人の所有車ではないため、雑誌などの紙媒体やWeb記事を問わず基本的にはそのまま表示されていることが多いのです。
●もはや法的云々ではなく感情論の域へ
ナンバーを消すことなく、そのまま雑誌やインターネットに載せた場合、かなりの確率で「ナンバーがそのままになっているんですけど!」といった内容のコメントが書き込まれます。広報車(あるいはディーラーなどの試乗車)だと意思表示をすれば沈静化することもありますが、基本的にスルーすればするほど「早くナンバーを消した画像に差し替えろ!」といった無言の圧力が強まっていきます。こうなると、もはや炎上状態です。 この段階に達してしまった場合「法的には問題ない」では反論しきれなくなってしまいます。ましてや、反論したところで、倍返しどころか千倍返しされるのが関の山です。不名誉なレッテルを貼られる前に速やかに対処した方が得策です。
●迷ったらすべて隠すべし
さまざまな意見があると思いますが、ひと手間増えてでも雑誌やインターネットに載せる際には「迷ったらナンバープレートはすべて隠す」が、あらゆるトラブルを回避するうえで有効な手段だと考えます。日本だけではなく、世界のどこで誰が見ているかわからないからです。まして、特徴のあるクルマであれば、あっという間に住んでいる地域を特定されかねません。つまり、「用心するに越したことはない」というわけです。 ただ、いくら自衛手段を講じても、回避することが困難なケースがあります。それは走行中や駐停車中に第三者にクルマを撮影され、インターネット上に公開されてしまうケースです。 外出する人が少ない深夜や明け方を狙ってクルマを走らせるか、いっそのこと開き直るか……。気にしはじめると本当にキリがないので、思い切って開き直る方が精神衛生上はいいのかもしれません。
松村 透