佐伯市の歴史や自然、民俗など網羅した「市誌」が完成 3巻セットで計約1900ページの大作
大分県佐伯市の歴史や自然、民俗、文化などを網羅した「市誌」が完成した。市が合併20周年(来年3月)記念事業として、2018年度から編さんを進めてきた。上・中・下巻で計約1900ページの大作。総監修を務めた豊田寛三大分大・別府大名誉教授は「多くの関係者の血と汗の結実。地域を知り、地域の発展に寄与する材料として活用してほしい」と話した。 市によると、市町村誌の発行は旧蒲江町の「蒲江町史」(2005年)以来。地域の歩みを後世に残そうと、208人が執筆に参加し、資料提供や聞き取りなどの協力者は66人119団体に上る。 上巻(618ページ)は市の現況・概要、現代史を記述。中巻(702ページ)は先史・古代史・中世史、近世史、近代史、下巻(622ページ)は自然、民俗、文化財などをテーマにまとめた。 10月下旬、市内のホテルで記念式典があり、関係者約40人が参加した。田中利明市長が「郷土への愛着を育み、未来の指針となる市民の宝ができた」とあいさつ。執筆者代表の佐藤晃洋竹田市歴史文化館・由学館長に感謝状を手渡した。 市誌は3巻セット、A4判のフルカラーで1万5千円(税込み)。絵図やPDFデータを収録したDVD付き。千部を刊行(販売用は700部)し、11月から市内の書店や市振興局、市歴史資料館などで取り扱っているほか、市社会教育課(0972-22-4095)で郵送販売を受け付けている。