スタートアップ企業の”出現率” 最も高いのは福岡県・北九州市 30代起業家が口をそろえる「破格の補助金」と「エンジニアにとって良い土壌」
ParaLux 代表取締役・CTO 村田里史さん 「北九州市には、九州工業大学だとか高専があって、エンジニアにとっては良い土壌がそろっているというか。本当に実弾で言うキャッシュと、人的リソース(資源)みたいなところが良かった」 ■職住が近接 ランニングコストの低さもメリット スタートアップといえば、九州最大の商業地・福岡市も力を入れていて、北九州市よりひとあし早く2017年に、「FukuokaGrowthNext(FGN)」を立ち上げている。 今回、帝国データバンクの調査では、北九州市の2つの区が、その福岡市中央区(7位)をおさえて全国トップになった。 「ミラリンク」社長の佐取直拓さん(34)も九州工業大学大学院を卒業後、大手メーカーに務めたあと、2022年にコンパスのサポートを受けて北九州市で起業した。 佐取さんの自宅は、JR小倉駅から電車で10分の最寄り駅から徒歩3分の場所にある。 午前7時半、佐取さんが自宅を出て向かったのは、徒歩1分で着く保育園。 長男(2)を送ったあと、車でオフィスに向った。 保育園からオフィスまでにかかった時間は、15分だ。 新幹線も停車する小倉駅から約15分という好立地にありながら、自宅近くで保育園を確保することができる。 北九州市では「小倉北区の一部を除いて保育園に困ることはない」と言われていて、佐取さんは「時間を有効活用できる環境は、公私ともにメリットだ」と話した。 ミラリンク 社長 佐取直拓さん 「かなり家賃とかは安いので、多分東京の半額位で借りることができるんじゃないかなと思っています。私たちのオフィスとかも北九州市が運営しているところから借りているのでかなりお安くはなってるんですけど、月に大体5万円くらい」 事業が軌道に乗るまでの資金繰りが大変な時期にも、住宅費用やオフィスの賃料などの固定費が抑えられる。ランニングコストの低さも、北九州市での起業を後押ししているとみられる。