ロッテ、リーグ優勝へ重要になってくる外国人投手の出来
ロッテは今季に向けて、先発候補としてブライアン・サモンズ投手を獲得した。 サモンズは球団を通じて「千葉ロッテマリーンズに入団できることを大変うれしく思っています。そして監督、コーチ、チームメイト、ファンの皆様に会える日が待ち遠しいです。2025年千葉でリーグ優勝し、喜びを分かち合うために全力で頑張ります」とコメント。 吉井理人監督は「長いイニングを投げられるピッチャーなので先発候補として期待しています。ストレートが強く三振がとれると聞いています。ローテーションの一角に入ってくれたらと思います」と期待を寄せた。 サモンズは昨季タイガースでメジャーデビューを飾り、6試合・27回1/3を投げ、1勝1敗、防御率3.62。マイナーでは昨季、22試合・102回を投げ、6勝7敗、防御率4.15だった。 ロッテの先発事情でいえば、昨季4年連続の規定投球回到達と2年連続二桁勝利を挙げた小島和哉、昨季自身初の規定投球回に到達した種市篤暉の2枚が先発の軸となり、オフにソフトバンクからFAで獲得した石川柊太、昨季シーズン自己最多タイの9勝を挙げた西野勇士が続き、ベテランの石川歩、唐川侑己、若手の中森俊介、田中晴也が候補にいる。そこに新外国人のサモンズも先発のイスをめぐって争うことになる。 打線に関してはソト、ポランコの打てる外国人がおり、勝てて、イニングの投げられる先発の外国人投手、勝ち試合を任せられる外国人リリーフに、日本人選手が頑張れば、リーグ優勝の可能性がグッと高くなる。簡単にいえば、外国人投手、野手ともに即戦力として機能して欲しいということだ。 ここ最近、ロッテの外国人投手でいうと、23年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得したペルドモ(現オリックス)、22年途中に加入し抜群の安定感を誇ったオスナ(現ソフトバンク)、20年と21年のCS進出に貢献したハーマンとリリーフの外国人投手の活躍が目立つ。 先発はここ2年は打線の援護に恵まれない中、春先安定した投球を披露したC.C.メルセデス、22年に8勝・115回1/3を投げたロメロがいる。若手の先発候補が多くおり、外国人先発をそこまで必要としていなかったシーズンもあり、直近10年で2桁勝利を挙げた外国人投手は18年に13勝を挙げたボルシンガー、規定投球回に到達した外国人投手は16年に162回を投げたスタンリッジとなっている。 即戦力として期待されて入団しているだけに、規定投球回に到達するような活躍を期待したいが、パ・リーグ全体を見て昨季規定投球回に到達した外国人投手はソフトバンク・モイネロのみと、日本で活躍するのが年々難しくなってきている。 サモンズはさまざまな球種を投げ、打者のタイミングを外すことが持ち味とのことだが、マイナーでは昨季102回を投げ102奪三振、マイナー通算でも165試合・623回2/3を投げ、654奪三振とイニングを上回る奪三振を奪っている。日本人の先発候補とともに、イニングが稼げて、尚且つ勝てれば、チームにとっても非常に頼りになる。 ▼ 直近10年のロッテの外国人最多白星と投球回数 15年:9勝 イ・デウン / 119回2/3 イ・デウン 16年:8勝 スタンリッジ / 162回 スタンリッジ 17年:4勝 スタンリッジ / 77回 スタンリッジ 18年:13勝 ボルシンガー / 117回2/3 ボルシンガー 19年:4勝 ボルシンガー / 103回 ボルシンガー 20年:3勝 ハーマン / 37回2/3 ハーマン 21年:1勝 ハーマン、フローレス / 43回1/3 ハーマン 22年:8勝 ロメロ / 115回1/3 ロメロ 23年:4勝 メルセデス / 116回1/3 メルセデス 24年:4勝 メルセデス / 126回1/3 メルセデス 文=岩下雄太 ※お詫びと訂正 初出時に18年に13勝を挙げた投手の名前に誤りがございました。大変申し訳ありませんでした。
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