ドイツ・サッカー界を襲う史上最大の危機【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
一度は続行と判断されるも感染者が発生して即時中断
欧州最多の1試合平均8万人以上の大観衆が集うジグナル・イドゥナ・パルク。再びこの光景が見られるのはいつになるのだろうか(C) Getty Images
新型コロナウイルスの影響で、現在ブンデスリーガは中断を強いられている。このまま事態が長期化すれば、財政難で立ち行かなくなるクラブも出てくるだろう。ドイツ・サッカー界は未曽有の危機をどう乗り越えるのか。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2020年4月2日発売 ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― 「サッカーとはこの世でもっとも素晴らしい雑事である」 これは昔からドイツ人が好んで使う言葉である。多くのドイツ人にとって、サッカーとは日常生活に彩りを加えるなくてはならない存在だ。しかし、中国・武漢を発生源とする今回の新型コロナウイルスの影響で、日常生活そのものが大きなダメージを受け、もはやサッカーどころではない状況に陥ってしまった。国内では多くの地域で学校や老人ホーム、幼稚園などの施設が閉鎖され、隣国との間
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