【住民税非課税世帯とは】高齢者は年金収入155万円以下で該当?給与所得者の目安年収も一覧で確認
住民税非課税世帯に該当する”年収条件”とは
住民税非課税世帯に該当する”年収条件”として、東京都港区と大阪市の場合で確認してみます。 ●住民税非課税世帯に該当する年収(港区のケース) 東京都港区において、住民税非課税世帯に該当する年収は以下のとおりとされています。 ・アルバイトやパートの給与収入が100万円以下 ・65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下 ・65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下 ・不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下(令和2年度まで35万円以下) ●住民税非課税世帯に該当する年収(大阪市のケース) ・給与収入で扶養親族なしの場合は100万円以下 ・65歳以上で扶養親族なしの場合は155万円以下 ・64歳未満で扶養親族なしの場合は105万円以下 どちらも所得45万円の目安として、給与の場合は年収100万円。年金の場合は65歳以上で155万円、65歳未満で105万円になっています。 つまり、年金生活者の方が住民税非課税世帯に該当しやすいといえるでしょう。 次章にて年代別の住民税非課税世帯の割合も確認してみます。
「住民税非課税世帯」の割合を年代別で比較
厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」によると、年代別の住民税非課税世帯の割合(全世帯に占める住民税非課税世帯の割合)は次の通りとなりました。 ・30歳代:9.2% ・40歳代:9.2% ・50歳代:11.3% ・60歳代:19.2% ・70歳代:34.9% ・80歳代:44.7% 年齢を追うごとに、住民税非課税世帯の割合が増えていることがわかりますね。60歳代になると19.2%が住民税非課税世帯となり、80歳代では44.7%が該当するようになっています。 次に、住民税非課税世帯を母数とした場合の年代も確認します。この場合、70~79歳が占める割合は37%、80歳以上が占める割合は29%となりました。 合わせて66%となることから、高齢者が多い実態がわかります。 現役時代に比べて収入が減りますし、さらに住民税非課税世帯の目安となる「所得45万円」は、給与収入より年金収入のほうが高くなるため、より多くの方があてはまりやすいためと考えられます。 ただし、住民税非課税世帯の判定に「保有資産」が含まれないことから、不公平だという声があがることもあります。 最後に、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」から70歳代の貯蓄事情を見ていきましょう。