インドのシン前首相が死去、92歳…高成長を支えた経済通
【ニューデリー=浅野友美】インドのマンモハン・シン前首相が26日、首都ニューデリーの病院で死去した。92歳だった。2004年から2期10年、首相を務め、経済通としてインド経済の高成長を支えた。 【写真】インド高速鉄道の建設急ピッチ…強まる「反中」感情
シーク教徒で、パンジャブ地方(現パキスタン)出身。インド準備銀行総裁や財務相などを歴任し、所属する国民会議派が勝利した04年の総選挙で、経済手腕を買われて首相に就任した。
貧困対策などに取り組んだが、物価高騰や汚職疑惑で支持が低下。14年総選挙で国民会議派が敗北し、現与党・インド人民党への政権交代を招いた。今年4月に政界を引退した。
病院の発表によると、加齢に伴う体の不調で自宅で治療を受けていたが、26日に突然意識を失い、救急搬送された。