優勝争いを踏み止まる 主力2人を欠く昌平、尚志に逆転勝ち
9月14日、U-18高円宮杯プレミアリーグEASTの第14節が各地で行われ、昌平高グラウンドではインターハイ王者の昌平が尚志と対戦。1点をリードされる展開となったが、終盤に逆転して2連勝を飾った。 【フォトギャラリー】昌平 vs 尚志 前節の前橋育英は前半に2失点を喫しながら、後半の3ゴールで鮮やかな逆転勝利を収めた昌平。しかし、U-17代表の活動でGK佐々木智太郎(3年)、MF長璃喜(2年)を欠いた今節も立ち上がりから思うような試合運びができない。9時半キックオフの時点で30度。暑さの影響で序盤から攻撃のテンポが上がらず、ゴールに向かうプレーも数えるほどしか繰り出せない。MF大谷湊斗(3年)やMF本田健晋(3年)を軸にボールを動かしながらチャンスを狙うが、決定的な場面を作るまでには至らない。流れを変えるべくミドルシュートを放つが、枠を捉え切れずに時間だけが経過していく。すると、尚志に一瞬の隙を突かれてしまう。39分、尚志の10番・MF髙橋響希(3年)にロングキックを蹴られると、FW矢崎レイス(3年)が最終ラインの背後に走り込む。GKの白根翼(3年)が先に触るべく前に出たが、一歩間に合わずに矢崎にゴールを許した。 「うちらしい失点でしたね」(玉田圭司監督)。指揮官も苦笑いを浮かべたが、これで終わらないのが今年の昌平だ。前半終了間際の45分。右SB中松陽太(3年)の左CKから最後はCB坂本航大(3年)が押し込んで試合を振り出しに戻す。 流れを強引に引き寄せた昌平は後半に入ると、徐々に本来の姿を取り戻し、テンポの良いパス回しとサイドアタックを主体に相手ゴールを目指す。69分には右サイドを崩し、グラウンダーのクロスに大谷が反応。シュートは枠を捉えられなかったが、ゴールの可能性を感じさせる攻撃だった。 そして、迎えた最終盤。82分にスコアが動く。FW鄭志錫がゴール前に絶妙なスルーパスを通すと、左サイドを駆け上がってきた大谷が左足でネットを揺らして逆転に成功する。 このリードを最後まで守り切った昌平が2試合連続で逆転勝利を収め、順位も暫定で3位に浮上。主力2人を欠くなかで掴んだ勝利も含め、優勝争いを踏み止まる意味で大きな勝点3となった。 (文・写真=松尾祐希)