プレーオフ制した松山、史上最年少V!15歳344日スケールビッグな高校1年生 ゴルフ日本アマ選手権
日本アマチュアゴルフ選手権第4日(28日、兵庫・広野GC=7210ヤード、パー72)降雨によるコースコンディション不良で最終ラウンドが中止となり、通算7アンダーで首位に並んでいた15歳の松山茉生(まお)=福井工大福井高1年=と山下勝将(まさゆき、21)=近大4年=のプレーオフのみが行われ、松山が2ホール目のパーで制し、初優勝を果たした。15歳344日での栄冠は、2015年大会を17歳51日で制した金谷拓実の最年少記録を塗り替えた。 【写真】松山茉生と両親の父・阜司さんと母・浩美さん 史上最年少のチャンピオンが誕生した。プレーオフ2ホール目の11番(パー4)で2メートルのパーパットを決めた松山は、キャディーを務めてくれた父・阜司(あつし)さんと抱き合って喜んだ。 「最終ラウンドの中止が決まり、プレーオフになると決まったときから緊張していた。1ホール目のティーショットのときは腕が震えていました。最年少のことは知っていたし、同じコースで記録を塗り替えることができて、うれしいです」 マッチプレー方式の最後の年だった9年前の2015年大会決勝。今回と同じ広野GCで、当時高校2年の金谷拓実が中学3年の中島啓太を退けて作った大会最年少V記録を大幅に更新した。 高校1年にして180センチ、90キロの堂々たる体格。小学生の頃から周りより頭一つ大きかった。トップアマの父に「ゲームセンターやお菓子でつられた」と練習場に行くうちに、ゴルフに夢中になった。一食で3合ほどの白米をたいらげ、さらにサイズアップ。中学のときにドライバーの飛距離は300ヤードを超えた。 「きょう、人生が変わる。俺は勝つよ」。朝に両親に誓った通り、アマ日本一に輝いた。前週の「トヨタジュニアW杯」も雨の最終日を制してV。「調子はいい。今が勝つとき」と心に決めていた。キャディーバッグにウッド系はドライバーだけ。2番アイアンでも280ヤードをぶっ飛ばす。 〝シン・松山〟を目指す新たなスター候補生の誕生。スーパー高校生は「明日から期末テストです」と言い残し、意気揚々と福井に帰る車に乗り込んだ。(臼杵孝志) ★キャディー務めた父『3日で終わるぞ』