「困った時は植物に聞け」、食虫植物の不思議な生態を学ぶ植物展が人気/大阪
上と下でつぼの形が違うのはなぜ?
高さ20mまで成長するウツボカズラの場合、上下でつぼの形が違うという。ジャングルでは最上部の樹冠が日光を独占し、地上まで光がほとんど届かないなど、上下で環境が大きく異なる。 「それぞれの環境に適応するため、上では飛ぶ虫を捕まえ、下は歩いて登ってくるアリを落とし込むのに適したつぼへ進化してきました。ビジネスの世界にたとえると、樹冠部は海外の支店かもしれません。海外支店へ本社の方針を押し付けるのではなく、現地の実情に応じた手法で運営すると、成功しやすいのではないでしょうか」(久山館長) 厳しさに耐えてきたウツボカズラのつぼはシンプルながら、機能と美しさを兼ね備えている。さまざまな表情を観察しながら巡回するものいいだろう。久山館長は「人間の世の中で起きていることは、おおよそ植物が体験している。困った時は植物に聞けばいい。しっかり観察すると、問題の打開につながるヒントを教えてくれる」と話す。 入館料は大人500円、中学生以下は無料。開館時間は午前10時から午後5時まで(入館は~午後4時30分)。休館日は毎週月曜日(休日の場合は翌日)。毎日3回、食虫植物ミニ講座を開催。8月31日まで。詳しい問い合わせは、咲くやこの花館(06・6912・0055)まで。 (文責 岡村雅之/関西ライター名鑑)