「投資対象」としてのMBA、いつ取るのがベストかを考える~やはり「一流校」が投資先としておすすめな理由も解説
何故ならば、その位の年齢だとある程度の実務経験も持っているし、知識もそれなりにあるので、授業におけるディスカッションや実践プロジェクトに対して貢献、すなわちアウトプットを出せ、その結果として学びがより「濃い」ものになるからだ。 つまりインプットとアウトプットのループを通じて様々な学びや発見が可能となり、より身につく経験となるのだ。 これが例えば実務経験のない大卒から直接、という話であると、当然授業やプロジェクトであまり貢献できない、つまりアウトプットを出せない、ということになるから、そもそも論としてあまり相手にされないし、何よりもインプットだけ、学習だけ、になるので、それであれば何も高い費用を払って海外に行くこともなく、関連書籍などを自宅で勤務時間外に読んでいるのとあまり変わらない。
「実践×学習」の前者、実践面がついてこなくなるのだから、効果が片手落ちなのは言うまでもない。 ではその反対に例えば30代中ごろとか後半はどうだ、という話になるとその時期には仕事においては主にアウトプットが求められる年齢であることからも、インプットの為だけに2年間仕事を休んで、というフェーズとしてはやはり遅すぎるということになるし、MBAを持って転職しようにも転職先の業界における経験がない場合はそもそも選択肢が非常に限られる、という話になりかねない。
そう考えると、MBA取得に費やしたコストを回収できるか、という点で不安があり、投資対象としてのMBAの魅力がやはり薄れてしまうのだ。 そもそもMBA留学という多額の費用というか先行投資を必要とする対象を考える際には、コストの回収も視野にいれないといけないので、当然取得前と後ではその職業選択上の選択肢が広がっていることが理想だ。 むしろその計算ができない時点でそもそもMBAに行くうんぬんよりもビジネスパーソンとして大丈夫か、という話になりかねないし、MBAは自分を変えてくれる魔法の杖ではないので、そういった戦略性はどうしても必要だ。