「7番では大きいけれど、8番じゃショートしそう」。中途半端な距離で失敗しないベテランシングルの考え方【参上! ゴルファー応援隊】
ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「ビットウィーンの距離の対処法」がテーマです。
中途半端な距離「ビットウィーン」が残った時の対処法
「7番じゃ大きいけど、8番じゃショートしそう」。そんな中途半端な距離が残った時、皆さんはどうしていますか? 実際のラウンドでは、フルスウィングしてジャストの距離が残ることのほうが少ないでしょう。この番手の合間、「ビットウィーン」の距離をどうアジャストしていくか。 今回はこの問題について考えていきたいと思います。 そもそもハーフスウィングやスリークォーターーのショットに自信があり、一つの番手で様々な距離を打ち分けられる技術があれば、ビットウィーンな距離が残っても悩むことはないでしょう。 でも、1つの番手で距離を打ち分ける、これはなかなか難しい。実際には、 ・大きな番手を持ったのに、スイング途中で不安になって力を緩めてしまい、大ショート。 ・ギリギリのクラブを持ってなんとか届かせようと強振し、トップやダフリ、はたまた大きく左に引っ掛けたり・・ こんなふうなミスをしてしまうケースも多いのではないでしょうか? 私がお勧めしたいのは、スライス、フックの打ち分けです。打ち分けと言うと高度なテクニックが必要と思われるかも知れませんが、大前提として、無風の状態なら、スライス系の弾道は距離が落ち、フック系の球は距離が伸びる、という原則があります。 この原則を利用して距離をアジャストしていくのです。 もちろん、この打ち分けにはスキルが必要ですが、実際に曲がるボールが打てなくても、そうした意識を持って番手選びをしてプレーすることで、距離をアジャストする確率を高めることが出来るのです。 たとえば、大きめの番手を持って、「オーバーが怖いな」と思った時、フェード系の弾道をイメージすることで、飛び過ぎる確率を減らすことが出来ます。 逆に「この番手ではショートするかも」という時、少しドローの弾道をイメージすることで、「届く」確率を上げることが出来ます。 プロや上級者は、「今のは7番で少しカットに打った」などと表現しますが、そこまで出来なくても、「ああ、今のは少しスライス気味の弾道だったからショートしたんだな」というように、距離と弾道の因果関係を頭にいれておくことで、距離をアジャストする能力を養っていくことが出来るのです。 弾道の傾向についてもう少し詳しく言うと、 スライス系→ スピン量多め、弾道高め、=ボールが止まりやすい フック系→ スピン量少なめ 弾道低め =ボールが止まりにくい それぞれ、こうした球質になりますので、これを番手選びや距離のアジャストに利用するのです。 たとえば、傾斜地。フック系の弾道になりやすい、つま先上がりのライでは止まるボールが打ちにくくなるため、少し短い番手をチョイスして手前から攻める、といった具合に考えたりします。 もう一つ、風向き。例えば向かい風の時は番手を上げると思いますが、ここで低いフックが出てしまうと思ったより風の影響を受けずにオーバー、などと、弾道と距離が密接に関わっていることが理解出来るかと思います。 このようにスライス系、フック系を打ち分けるというより、それぞれの球質を頭に入れて距離をアジャストしていく。これは経験を積んでいくことで少しずつ養われていくことですが、ショットが成功するか否かに関わらず、スコアメイクに役立つことと思います。 ハーフスウィングが苦手だったり、ナイスショットをしたのに、全く距離が合わずにスコアがまとまらない。こうした傾向のある方は、参考にして頂けたらと思います。
ゴルファー応援隊長・マツケン