ダイアナ妃の死後、チャールズ国王は人気回復のためにハリー王子のゴシップを利用した?
この記事は、madameFIGARO.frで掲載されたものの翻訳版です。 ある情報筋が新作ドキュメンタリーで語ったところによると、2000年代初頭のハリー王子の道を外れた行動が、国王チャールズ3世がカミラ王妃との不倫関係で傷ついた評判を回復する手助けになったという。 【写真】ハリー王子、40年間の歩みとは カリフォルニアに4年前から移住しているハリー王子(40歳)は、バッキンガム宮殿の栄光に隠れた裏側を暴露し続けている。そこはかつて彼が、両親であるダイアナ妃とチャールズ3世とともに暮らした宮殿だ。インタビュー、自伝、批判的なドキュメンタリーを通じて、ハリー王子は家族が冷酷で、情報を操作し、疑わしい策略を練っているとたびたび非難してきた。特に兄のウィリアム皇太子や父親チャールズ3世への批判を繰り返し、義母であるカミラ王妃についても「意地悪」や「危険」と形容し、非難している。新作ドキュメンタリー「La reine Camilla : la méchante belle-mère(カミラ王妃:意地悪な継母)」は、この対立構造を再燃させることを狙っている。 『デイリー・エクスプレス』紙によると、カミラ王妃の友人は、「ハリー王子が意図的に公の批判にさらされた」と主張している。ダイアナ妃は、1997年にパリ市内で自動車事故により亡くなった。その時イギリスでは、チャールズ3世とカミラ王妃との不倫関係は周知の事実だった。ふたりの評判は最低で、裏切られた妻ダイアナ妃は公衆の心をつかんでいた。この悲劇の後、ふたりは愛の物語を公にし、イメージを回復しようとしたと言われている。ドキュメンタリー番組によると、カミラ王妃は広報の専門家マーク・ボランドに相談し、ハリー王子の薬物やアルコールの過剰摂取を利用するよう助言したという。こうしてハリー王子に注目が集まることで、ふたりに対する批判を和らげようとしたのだ。
父のために仕組まれた更生劇
2002年、マーク・ボランドは、ハリー王子がリハビリ施設に通っていることをメディアに公開させ、チャールズ3世が献身的な父親として息子を支えようとする姿が強調されるよう仕組んだという。「私はボランドの決断は非常に良くなかったと思います。今日、チャールズはこれが公になるべきではなかったと気づくでしょう。息子は父親のイメージ向上のために犠牲にされたかのように感じます」と、カミラ王妃の近しい友人であるジャーナリストで作家のペトロネラ・ワイアットは語った。 ハリー王子がこれまでたびたび、自分の行き過ぎた行為や衰えがマスコミによって大幅に誇張されていると主張してきたのだからなおさらだ。このドキュメンタリーでは、ハリー王子が「メディアでの暴露」の数週間前に依存症治療施設を訪れていたことを指摘し、演出があったことを示唆している。王室の歴史に詳しい専門家のロバート・ジョブソンは、これは慎重に仕組まれた証拠だと説明している。 これらの暴露は、ハリー王子が王室に対して行った非難を一層裏付けるものである。ハリー王子は、王室がその体制を守るためにメンバーを利用していると主張している。しかし、過去に過ちがあったとしても、ペトロネラ・ワイアットはハリー王子に対し、過去を乗り越えて「前進」するよう呼びかけている。 text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)
translation: Hanae Yamaguchi