"ガイドライン違反"だが"法律違反"ではない...?斎藤知事『文書問題』これまでの経緯 専門家も意見が分かれる『公益通報』への解釈 ルールの改定が今必要?
兵庫県の斎藤知事を巡る文書問題。12月25日に開かれた百条委員会では、斎藤知事、片山元副知事、専門の弁護士が出頭し、文書の中身は真実かデタラメか、処分のやり方は適切だったのかなどが話し合われました。そして専門家の間でも意見が分かれる公益通報についてまとめました。 【動画】斎藤知事と片山元副知事の発言を見る 最後の証人尋問
一連の騒動の発端とこれまでの経緯
▼3/12 元県民局長が斎藤知事に関する疑惑を告発 ▼3/21~27 斎藤知事は“中身に問題”があるとして告発者捜しと処分 ▼6/14~ 百条委員会で調査 告発文書の中身自体について県議会で議論 ▼7/7 元県民局長が死亡 ▼9/19 県議会 斎藤知事に対して不信任決議 ▼9/30 斎藤知事 失職 ▼11/17 斎藤知事 知事選挙で再選 ▼12/25 斎藤知事 再選後初の百条委員会の証人尋問に出頭
斎藤知事に関する3つの調査
①兵庫県 公益通報担当 調査終了 ▷調査結果 ・パワハラがあったとの確証までは得られなかった ・通報窓口を外部に設置 ・知事らに対しハラスメント防止研修実施 など ②兵庫県議会 百条委員会 来年2月中旬をめどに報告 ③外部 第三者委員会 来年3月上旬をめどに報告
25日の百条委員会で語られたこととは
百条委員会の目的は次の2つです ・「7つの疑惑」の告発文の真偽調査 ・公益通報の県の取り扱いの検証 百条委員会は既に15回行われていて、斎藤知事が出頭するのは今回で3回目です。今回出頭した、斎藤知事、片山元副知事、専門家の発言を順番に見ていきます。 (片山安孝元副知事:1983年に兵庫県庁に入庁した職員で、2021年の定年退職後に副知事に就任。百条委員会に3度目の出頭。元県民局長を直接事情聴取した人物) ▼斎藤知事の発言 告発文については「客観的な証拠や供述も添付されていなかった。3月25日の元県民局長聴取でも『うわさ話を集めて作成した』と本人が言っているとして、外部通報の保護要件みたさないという見解した」と証言しました。 ▼片山安孝元副知事の発言 元県民局長のPCの中身について「いろんな言葉でクーデターとか、転覆とか『片山さんを早くやめさせ』とか並んでいた。誹謗中傷の紙をばらまいたなどと書かれていた。不正な目的があるので(公益通報は)問題外だと認識していた」と証言しました。 ▼公益通報者保護法に詳しい結城大輔弁護士 「公益通報に当たる当たらないにかかわらず、通報者を保護していくというのが非常に重要だというように理解しておくべきかと考えております」と証言