新聞10紙を読んでも、得られるものが少ない…若き日の小泉進次郎氏がメディアと距離を取り始めた"苦い経験"
■「マスコミの世界も忖度がすごい」 「よく思うけど、マスコミの世界も忖度がすごいよね、本当にね。なんでそういうことは言わないのかね。すごくしがらみが多いじゃない。それを言わないで、政治の世界の忖度だけ悪く言うのって、視聴者ってそれを見透かしているからね。だから最近、既存のメディアが崩れかかってきているのは、そういうところもあるんじゃないかな」 「絶対、(新聞の軽減税率適用反対発言は)生放送の中で報じてくれないよ。メディアが忖度しているから。メディアがメディアを忖度しているから。こういう収録現場で言ってもね、まず流さないよね。現場の皆さんが報じたいと思っても、上は流さない」 進次郎は、自身を巡るメディアの狂騒とは距離を置いている。メディアに対して、冷めているのだ。 それは初選挙のときに世襲批判で大バッシングを受け、その後、手のひら返しをされた実体験があるからだ。 ■好意的な報道は「バッシング」の前兆 「あのとき(2009年の衆議院選挙)、世襲批判でクソミソですよ。いいときに祭り上げられる映像は、将来叩き落とされるために使われるんです。それを痛感したのが、10年ぐらい前でした。だから一喜一憂しなくなりますよ。良く報じてもらえるときは、叩きつぶされるスタートだなと思います」 「メディアに関わる人たちは、メディア自体が権力だということを自覚していない人が多いんじゃないかなと思います。よくメディアの仕事は権力に対する監視とチェックだと言うけど、じゃあ、そのメディアは権力じゃないんですか。メディアってすごい権力ですよ。つぶせますよ、人を。誤解を恐れずに言わせてもらえば、人を殺せますよ、メディアは。社会的に、政治的に。 そのことを、自覚していないのか、自覚をしていないふりをしているほうが都合いいからそうしているのか。どちらかは皆さんしかわからないですけど、メディアっていうのは恐ろしい生き物ですよ、本当に。一度、空気がつくられたら、嵐が過ぎ去るのを待つしかないぐらいね、あの空気のつくり方はすごい。怖いですよ。その恐れがないとね、生きていけない、政治では。だって、できますもん、『コイツをつぶそう』って、つぶせますから」 「人気もつくれますし、メディアが。だからそういった意味でね、ある意味すごく冷めていますよ。あれだけ世襲批判で叩かれた後に、週刊誌の特集が『世襲こそは革新を呼ぶ』。そういう特集やられたときはね、まあ、椅子から転げ落ちそうになりましたよ。今ではいいネタをもらったなと思ってます(笑)」