「危なかった。僕も大丈夫かなと...」三笘薫は危険タックルに何を思った?2点演出も遠ざかるゴール「見てくれる人は見てくれている」【現地発】
「もっともっと得点に絡まないと」
一方的な展開が続いたもののファイナルサードでの決定力を欠き、ダメ押し点を奪えないシーガルズ。そんな中、三笘が存在感を発揮する。75分、左サイドでボールを受けると、再度ボーグルに仕掛けて、ここでは早めのタイミングで左足で鋭いクロス。クリアしようと必死に脚を伸ばした相手センターバック、ジャック・ロビンソンの右足に当たりオウンゴールを誘発して、試合を決定づける追加点を演出した。 直後に途中交代を言い渡されて三笘はピッチを降りる。後半は右腰のあたりを気にしていた様子で、記者会見ではロベルト・デ・ゼルビ監督も「腰を痛めたようなので交代させた」と説明。三笘本人も「元々ちょっと痛みがあった。それが出てきた感じです」と話していたが、両者の受け答えを見る限り今後への影響は少なそうだ。 この試合での三笘は、久しぶりに積極的な姿勢が光った。数々のクロスやドリブルで相手ディフェンスを翻弄し、再三好機を作り出す結果につながっている。1対1の局面では、ドリブラーとしての才を発揮して、相手を翻弄し続けた。自らもゴールを積極的に狙ったものの、最後までネットを揺らすことはなかった。得点どころか、2点に関与しながらも数字につながらなかったことについて、三笘は次のように触れている。 「もっともっと得点に絡まないと。今日も絡んではいますけど、数字には表れていないですし、まあ、次に頑張りたいと思います」 一方で記者の一人に「得点に絡みながら、アシストがつかない場面が多いのでは?」と聞かれた際には、「まあ、チームが勝つことが1番なんで。その上で、見てくれる人は見てくれていると思いますし。そこで評価もらえれば嬉しいですけど、負けられない戦いが続いてるんで、ここから大事だと思います」と答えている。 とはいえ、ファンやチーム関係者が日本代表のエースに期待するのはゴールであり、アシストといった数字だ。前述の試合後の記者会見で筆者は指揮官にこう尋ねた。 「今日の三笘のパフォーマンスは良かったが、9月下旬以来ゴールを決めていない。この点についてフラストレーションはあるか?」 「カオルには今日の前半、そして後半も同様だが、あのようなプレーを常時してほしい。だが彼はチームに欠かせない存在だ。もっとゴールを取れるはずだが、今日のような質のプレーを毎試合することが重要だ」
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