“最も裕福な国”の皇太子 日本と経済協力深める狙いは【WBS】
「富裕国の皇太子」、どこの国の皇太子なのかといいますと…ヨーロッパにある国で、フランスやドイツに囲まれた「ルクセンブルク」です。周りの国と比べると小さく、面積は日本の神奈川県ほどだといいます。ただ、その国内では高層ビルや交通インフラなどの整備が進んでいて、国民1人当たりのGDP(国内総生産)が世界一となっています。こうしたことから「世界で最も裕福な国」とも呼ばれるルクセンブルクのギヨーム皇太子が来日していて、13日、都内でビジネスフォーラムを開きました。日本と経済協力を深める狙いを取材しました。 13日開かれた経済フォーラム。登壇したのは、ルクセンブルクのギヨーム皇太子です。 「ルクセンブルクと日本は強い絆で結ばれている。経済面でお互いの強みを生かし、相互の繁栄に向けて努力できる」(ギヨーム皇太子) 参加した50社以上の日本企業に対し、経済連携の重要性や投資先としてのルクセンブルクの魅力を訴えました。 国民1人当たりのGDPが日本の約4倍の13.1万ドルと世界で最も多く「世界一の富裕国」ともいわれるルクセンブルク。豊かな国力の源になったのは金融業で、欧州における金融センターの地位を確立しました。 そんなルクセンブルクが今最も力を入れている産業の一つが宇宙。アメリカに続いて世界で2番目に宇宙資源の探査や開発に関する法律を施行し、国内には世界最大手の衛星通信企業「SES」を始め、80を超える宇宙関連企業などが集結しているのです。 13日のフォーラムでは、日本のJAXAとの提携を発表。今後、情報やノウハウを交換したり、両国が持つスーパーコンピューターを互いに利用し合ったりと、宇宙探査の分野で協力していくといいます。 提携を決めたJAXAの山川宏理事長は「いろいろな分野でお互いが強い、あるいは持っていない部分があって力を合わせると非常に強くなる。スーパーコンピューティングの分野で設計したことによってお互いが活性化されることを期待している」と話します。 日本との結びつきを深める狙いを、ルクセンブルクのギヨーム皇太子に聞きました。 「日本企業の魅力や日本企業を誘致したい理由は?」(相内優香キャスター) 「日本企業はさまざまな分野において突出した技術を持つパイオニア。(ルクセンブルクの)多くのスタートアップは日本という強力なパートナーのもとでさまざまな課題に取り組み、解決の糸口をつかむことができる」(ギヨーム皇太子)