阪神"アレンパ"の可能性はあるのか? 混セを制するための課題やキーマンを考える!
投手陣にも光明が。 「髙橋遥人の復活は大きいです。トミー・ジョン手術ほか複数の手術から1009日ぶりに1軍マウンドに帰ってきました。 阪神の左は大竹耕太郎や伊藤将司(まさし)ら軟投派が多い中、本格派の左が戻ってきてくれたことは明るい材料。復帰戦でも首位の広島打線を5回0点に抑えてくれました。広島キラーとして終盤に活躍してくれるかもしれません。 また、8月中旬の9連戦で巨人は先発が無理をして中5日で回さないといけなかったところを阪神はこれまでどおり、中6日のローテでいけたのも、髙橋が中に入って投げてくれたおかげです。勝負どころは8月末から9月と考えて、まだムチは入れず、投手陣に余力があるのも好材料です」 ズバリ、アレンパのキーマンは? 「佐藤輝明以外ないです。監督が彼を4番に置いているということは佐藤で戦うと宣言しているようなものです。岡田彰布監督は阪神の監督をやってきた過去7年間で4番は金本知憲、大山と佐藤の3人しか起用していません。途中、近本や森下を緊急事態的に据えたことはありましたが、監督が4番に指名した選手には重みがあるんです。 監督は今季途中の7月中旬から4番を大山から佐藤に代えました。これは佐藤に対して、おまえが責任を持ってチームを引っ張れというメッセージであり、かつ、ほかの選手に対して、今季の阪神は佐藤中心で行くぞという気持ちを発信したんだと思います。 実際、佐藤の最近の野球に取り組む姿勢は変わってきていますし、後半戦のスタートに7連勝したのも佐藤のバッティングが立ち直ったおかげ。直近で負けが込んでいるのも佐藤のエラーが原因。 良くも悪くもチームを左右するのは佐藤なんです。佐藤が打ちまくれば優勝ですし、守りから崩れて打てないときは、アレンパはないでしょう」 混戦が予想される終盤戦から目が離せない。 取材・構成/ボールルーム 写真/時事通信社