「抱き合いお互いを温めあった」極寒の山中で一晩…イスラエル国籍の20代の男性3人が「バックカントリー」を滑走中に行動不能に 沢で道に迷い雪洞を掘り…翌朝、発見され救助「警察の救助隊のおかげです」
長野県小谷村で6日からバックカントリーを滑走中に行動不能となっていた外国籍の男性3人が7日、警察などの捜索で発見され、無事に下山しました。3人は道に迷い、雪洞を掘って一晩過ごしたということです。 「リスクの認識甘い」プロスキーヤーも死亡の“バックカントリー” 「ゲレンデの延長でない」登山技術と装備を (記者リポート) 「午前7時半です。遭難した3人の救助に向けて隊員たちが出発しました」 遭難していたのはイスラエル国籍の男性3人です。 6日午後3時過ぎ、小谷村の山の中のいわゆるバックカントリーでスキーやスノーボードをしていたところ、行動不能になり知人を通じて救助を要請しました。 県警の山岳遭難救助隊員などが、7日朝から捜索を行い、午前10時前に3人を発見したということです。 そして― (記者リポート) 「午後1時です。救助隊に付き添われ男性たちが下りてきました。見る限りけがをしている様子はありません」 午後1時ころにスキー場まで下山し、待っていた仲間と無事を喜んでいました。 3人は道に迷って身動きが取れなくなり、雪洞を掘って身を寄せ合いながら一晩過ごしたということです。 救助された男性: 「沢で道に迷い、それからとても暗くなりました」 救助された男性: 「昨夜は非常に寒かったです。外で約28時間過ごしましたが、小さな穴を掘って抱き合いお互いを温めました。最終的には長野警察の救助隊のおかげです。私たちは皆、無事でいます」 3人に目立ったけがはなく、警察車両に乗り込んで現場を後にしました。 長野県内では、12月30日にも野沢温泉村でバックカントリーを滑走していた50代男性が雪の割れ目に落ち、死亡しています。 警察は、「バックカントリーはリスクが高いことを理解し、救助を要請しても簡単にできないため、ビバークの装備などを必ず携行してほしい」と呼びかけています。
長野放送
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