富士フイルムHD(1)週一回以上の体重測定、1日6時間以上の睡眠 7つの健康行動をピクトグラムで提案
【わが社の「健康経営」】 創業90周年を迎えた富士フイルムホールディングスは、<地球上の笑顔の回数を増やしていく。>ことをパーパス(企業の存在意義)として掲げている。パーパス実現の土台になっているのが健康経営だ。 【1人1人に寄り添う】 健康診断の結果が思わしくなくても、日常生活が忙しいと医療機関への受診は後回しになりがちである。また、健診時に「生活習慣の改善が必要です」といわれても、長年身についた習慣を変えるのが難しいことも。 「富士フイルムグループには、長年培った健康管理メソッドがあります。健康診断結果で問題があれば、産業医が面談をして受診勧奨を行います。従業員一人ひとりに産業医が寄り添い、手厚いフォローアップができる体制です」と、同社人事部健康推進グループ長の大脇悟氏が説明する。 同社は2019年9月に「健康経営宣言」を行った。グループが一体となって健康づくりを積極的に推進している。ウオーキングイベント(歩活=あるかつ)や、健康に役立つコンテンツを発信するアプリとウェブサービスの「Kencom」の活用など、健康づくりの取り組みは幅広い。 「誰もが年齢を重ねると体の変調を感じやすくなります。病気にならないための生活習慣の見直しや、検査の受診促進を通じた病気の早期発見・早期治療に力を入れています」(大脇氏) 【今日から始める7つの健康行動】 治療が必要なほど生活習慣病が進んでいれば、食生活の見直しは不可欠。だが、血糖値や血圧が少々高めでは、生活習慣をわざわざ変える必要性を感じにくい人もいる。しかも、「何から始めたらいいの?」と考えているうちに、時間だけが過ぎていくこともあるだろう。 「健康的な生活習慣を身につけるためには、具体的にすぐに今日から実践できる方法が重要です。2020年に『富士フイルムグループ7つの健康行動』を新設しました。グループ従業員に実践を呼び掛け、定着を目指しています」(同) たとえば、「週1回以上体重をはかる」「1日6時間以上の睡眠をとる」「1日平均30分以上歩く」など、簡単な方法を提案し、それをピクトグラムで表現した。マークを見ると何をしなければいけないかが一目瞭然。加えて、社内セミナーや「eラーニング」による生活習慣の見直しの重要性など、ヘルスケア教育にも力を入れている。