年収900万円以上になると何が「損」する?高年収になるほど少なくなる「控除」と「手取り」とは
年収800万円と年収900万円の引かれる金額の差
今回は、次の条件で年収800万円と年収900万円の税額や社会保険料額の違いを比較しましょう。 ・賞与は考慮しない ・東京都在住40代 ・控除対象配偶者の年齢も40代 ・適用される控除は給与所得控除、社会保険料控除、配偶者控除、基礎控除のみ ・健康保険料(介護保険料含む)と厚生年金保険料は全国健康保険協会「令和6年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」を参照 条件を基にした各金額は表1の通りです。
※筆者作成 年収800万円の方だと、年収から引かれる社会保険料、所得税、住民税は合計202万3248円で、年収の約25%が差し引かれている計算です。年収が900万円に増えると、年収から引かれる社会保険料、所得税、住民税の総額は234万6620円、年収に対して約26%になります。 なお、今回はあくまで最低限の控除が該当した場合なので、ふるさと納税やほかの控除も適用されると差は変動する可能性があります。
年収が900万円超えだと控除額が実質的に減る可能性がある
年収900万円台になると、給与所得控除が上限額に達しているため所得から引かれる割合が少なくなっていきます。また、合計所得金額が900万円超えになると、配偶者控除も減少するため、人によっては税額が多く引かれていると感じる方もいるでしょう。 年収800万円のときの税額に比べると、年収が900万円に増えた方が税額の割合は1%ほど多くなります。 出典 国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1410 給与所得控除 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部