至極の一杯 迷ったらココ! 名店ぞろいの東京&横浜「5大ラーメン横丁」の歩き方
元祖は北の大地の繁華街に
ところで「ラーメン横丁」の歴史は意外に古く、1951年に札幌市中央区の繁華街ススキノに誕生した『公楽ラーメン名店街』が元祖とされている。7店舗が早朝まで営業していたので、お酒の後の“シメの一杯”に重宝されたという。71年に移転を経て『元祖さっぽろラーメン横丁』として開業し、現在は17店が軒を連ねる人気スポットとして親しまれている。 時が過ぎて平成に入ると『ラー博』の成功を受け、全国に「ラーメン横丁」が次々と生まれた。しかしその多くがラーメン店を集めただけで営業努力が伴わず苦戦し、経営難などを理由に閉業。その結果、今ではラーメンファンも認める“本物の横丁”だけが生き残っている。
都内屈指の人気 『ラーメン国技館 舞』
そんな流れにあって今なお人気なのが、2005年に開業した東京都港区の『アクアシティお台場』内にある『ラーメン国技館 舞』だ。お台場という土地柄、外国人観光客からも人気が高く、ランチタイムを過ぎても多くの人でにぎわう。天気のいい日はテラス席でレインボーブリッジを眺めながらラーメンを味わえる、東京観光の穴場でもある。 24年7月時点で味わえるのは、濃厚つけ麺が人気の『頑者(がんじゃ)』、打ちたての麺が味わえる『手打ち中華 玉(ぎょく)』など6店舗のラーメン。
中でもイチオシは『三代目 博多 だるま』。1963年に福岡市で創業した博多豚骨ラーメンの名店『だるま』のDNAを受け継ぐ人気店だ。メニューに迷ったら『ラーメン国技館 舞』限定の「極ラーメン」を味わえば間違いない。 替え玉前提のため丼になみなみと注がれた濃厚スープは、豚骨を16時間も炊き上げて作られる。そのスープに極細麺が絡めば濃厚ながらもしつこくない味わい。国産の豚肩ロースチャーシュー、手包みワンタンに加え、九州ブランドポークの角煮とブランド卵の卵黄をのせたぜいたくな一杯だ。
また、東京を代表する塩ラーメンの名店『せたが屋』による昼限定ブランド『ひるがお』も見逃せない。「塩つけ麺」や「辛味白湯(ぱいたん)塩ラーメン」など数あるメニューの中でもひときわ目を引く「特選和牛チャーシュー白湯麺」もまた、『ラーメン国技館 舞』でしか味わえない。 丼からはみ出る大きさの霜降り和牛ロースのチャーシューは低温調理によりとても柔らかく、口の中でとろけるような食感を楽しめる。白湯スープは濃厚ながらもまろやかな口当たりで、一口すすれば鶏のうま味が口の中に広がる。まさに限定ならではのぜいたくすぎる一杯だ。