届かなかったタイトルへ…広島が始動 「強い責任と覚悟を持って」新加入FWジャーメイン良、目標は20得点
サンフレッチェ広島は9日、新シーズンに向けて始動した。初練習には移籍組のFWジャーメイン良、MF田中聡、MF菅大輝、MF井上潮音と大卒組のGKヒル袈依廉とFW中村草太の新加入6選手も参加。昨季2位で届かなかったタイトル獲得に向けて新たなスタートを切った。 始動初日は雪が降り積もる中、走り込みやボール回しで約1時間のトレーニングを行なった。広島在籍11年目のDF佐々木翔は、「ストロングポイントをみんなでプラスしながら戦っていくチームなので、新しく入ってきた選手たちの良さを出すのが1番だと思う。新しく来たチームだと最初は緊張感があると思うので、よくコミュニケーション取って、まずはリラックスしてプレーできるようになってもらいたい。サッカーの時は大丈夫だと思うので、それ以外の部分でキャンプを通じていい環境を作っていきたい」と話した。 ジャーメインは新天地で初のチーム練習を終え、「しっかりコミュニケーションを取ることを意識した。(チームは)いい人ばかりで、温かい雰囲気だった」とコメント。ジュビロ磐田で昨季19得点を記録したストライカーは、「優勝のために求められての移籍なので強い責任や覚悟を持って来た」と力強く話し、「去年19点だったので、20点取ってくれというオファーだと思う。広島のサッカーだったらチャンスも多いと思うので目指していきたい」と意気込んだ。 前日8日には雪が舞う中でグループに分かれて体力測定を実施。この日に24歳の誕生日を迎えたDF山﨑大地は最初の組で誰よりも走り込んで意欲を示し、「バースデー乳酸値です。自分へのプレゼントで」と笑顔でトレーニングを終えた。 山﨑は昨年3月に右ひざを負傷し、前十字じん帯再建術と内外側半月板縫合術の手術を受けて長期離脱。「個人的に目標にしている」という開幕に照準を合わせつつ慎重に調整を続けていく。「まずはケガをしないこと。あとは、いろんな人に期待してもらっているので、ピッチでその期待に応えられるようにやっていきたい。目に見えるものとしてはスタメンをつかむこと。それで最後にシャーレを掲げていたらかっこいいじゃないですか」と復帰シーズンの目標を語った。 チームは12日にキャンプ地のトルコへ旅立ち、13日から26日までトレーニングを実施。約2週間の間にブルガリア1部のルドゴレツ・ラズグラドやチェコ1部のFKヤブロネツなど欧州チームと5試合のテストマッチを行う。 GK大迫敬介は昨年怪我で出遅れたが、「今年はキャンプからできるので、さらにいい準備ができると思う」と話し、「昨年は悔しいシーズンになったので、今季は最初から悔いのない試合をしたい。勝ちと引き分けの勝ち点2差が最後に大きく響くと感じたし、その悔しい思いをみんなが持っているので、キャンプでいい準備をして開幕からスタートダッシュを切りたい」と意気込んだ。 取材・文=湊昂大
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