40代、50代の気持ちがラクになる「幸福学」講座/自分を幸せにすることに、罪悪感を覚えてしまうのはなぜ?
生きがいにつながっていく「やってみよう!」&「なんとかなる!」因子
――子育てをしてきた方も、そうこうするうちに子どもも成長して、自分の時間は増えていきます。でも、お悩みの方のように、いざそうなると自分らしい生きがいが見つからない、何をしていいのかわからないという人は、幸福学的にはどう乗り越えたらいいでしょうか? 「ありがとう!」因子で自己犠牲の傾向は減っていきますが、やっぱり活力のある行動ができる人が、より幸せを感じることができるのです。第二段階としては、「やってみよう!」とか「なんとかなる!」因子を増やしていくといいですね。つまり、よしやるぞ!というようなやる気のある人は、元気が出る脳内ホルモンのドーパミンが分泌されるからです。 ――自分の話で恐縮ですが、子どもが成人して手がかからなくなった頃に、突然K-POPアイドルにハマって推し活をするようになりました。海外でのライブツアーがあったんですが、罪悪感を感じることなく、気づいたらパスポートだの飛行機の手配だの、行動できちゃったんです。あれは確かにドーパミンが出ていました(笑)。20年ぶりの海外で、すごく不安ではあったんですけど。 おぉ~。まさに「やってみよう!」因子と「なんとかなる!」因子が発動した経験ですね。それは、好きのチカラが罪悪感に打ち勝ったといえるのではないでしょうか。とってもいい話ですね。罪悪感を越えたら、もうしめたものです。 おそらく同じ推し活でも、自分だけ楽しんで悪いな、という罪悪感を抱えながらでは、新しい扉は開かないように思います。やっぱり、何かを越えるか越えないかという一線は、好きのチカラにもかかわってくる。小さいパワーのままでいるよりも、好きのチカラを借りて自分のパワーも大きくしたほうが、周囲の人をもっと幸せにすることができると思います。 ――推し活でそんなに褒めていただけるとは、うれしいです(笑)。確かに、ある対象に興味関心を持つ好奇心とか、そのために動く行動力とか、自分にはまだまだあるんだな~と再認識できたことは面白い体験になりました。 自分を面白がれるのは、とてもいいことだと思いますよ。