カオソーイかクイッティアオか、それが問題だ。@タイ チェンマイ
チェンマイの人は麺をよく食べる。なかでも不動の人気を誇るのが、ご存じカオソーイ。もともとは中国の雲南省で暮らしたイスラム系の人々の郷土料理がベースになっていて、彼らがチェンマイをはじめとするタイ北部に移住したことで伝わったらしい。『Khao Soi Islam』は名前からもわかるように、そのオリジナルに近い味。日本で食べるのと全然違う! そんなカオソーイ以外の麺料理全般をクイッティアオと呼ぶと教えてくれたのは、『Rod Nueng』。米麺(極細、細、太)、卵麺、春雨、魚麺、さらには汁あり、汁なしまで選べて悩んだが、スタンダードな米麺(細)の汁ありをチョイス。魚出汁のスープが染みる。“カオソーイorクイッティアオ”なんて問いはナンセンス。どっちも食うべし。 僕の熱帯アジアひとり旅
クイッティアオはもともと米麺料理のことだったが、今では麺料理全般を指しているようだ。それを出す店では具を選べることが多いが、開業して48年目になるというこの老舗では、スープの出汁だけでなく、具として入っている水餃子や団子もすべて白身魚から作られている。それなのに、臭みがなくさらっと食べられる。
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ロット・ヌン 麺の量は「タマダ」(普通)と「ピセイ」(大盛り)から選べる。 ◯46/5-6 Charoen Prathet Rd., Chang Khlan, Mueang Chiang Mai, Chiang Mai 8:00~18:00 無休
日本だとカレーラーメンなんて表現されることもあるカオソーイだが、ここの味はさにあらず。牛骨スープとココナツミルクのスープは、自家製麺のもちもち感と相まってまろやか。今回はチキンを頼んだが、具は牛、魚、肉団子、魚のすり身、ベジタリアン、ワンタン……と他ではなかなかお目にかかれないほど豊富。
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カオソーイ・イスラム 店前ではイスラム系の人がサテ(肉の串焼き)を売っていて、店内で飲食可。 ◯24 Charoen Prathet soi 1, Chang Moi, Mueang Chiang Mai, Chiang Mai 7:30~17:00 無休 photo: Yutaro Tagawa, coordination: Azusa Kawaguchi, text: Keisuke Kagiwada(2024年8月 928号初出)
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