【陸上】日本陸連 暫定資格停止処分の競歩・池田向希を「競技団体として支援」改めて経緯も説明
日本陸連は11月3日、ドーピング違反の疑いにより、世界陸連(WA)の独立監査機関アスリート・インテグリティ・ユニット(AIU)から暫定的に資格停止処分を受けているパリ五輪代表の男子競歩・池田向希(旭化成)についての経緯と今後の対応について発表した。 競歩・池田向希「公正な結論が導かれるよう努める所存」ドーピング違反疑いに旭化成が潔白主張 日本陸連は池田に処分が下るまでの経緯を所属債の旭化成からのりリリース資料を基に改めて説明。なお、今年6月に池田に証明書類提出の指摘が入ったが、7月4日から16日までに、「パリ五輪開催前までに弁明書に対するAIUの結論が出ない場合は、同大会に出場することを、池田選手からAIUへ申し入れし、同大会出場を認める旨の回答をAIUから得る」と明かす。派遣について、日本オリンピック委員会(JOC)へも報告している。処分が下された11月1日に日本陸連も把握したという。 池田は「身に覚えがない」とし、旭化成も「潔白が証明されるよう、今後も鋭意対応してまいります」と2日に発表。今後について、「本連盟は、今後池田選手がAIUへの暫定的資格停止処分の取り消しを求める申し立てにおいて認められた権利を行使するための手続きを、競技団体として支援してまいります」と表明し、「スポーツ界におけるドーピングを撲滅するための活動を全面的に支持するとともに、クリーンで公正なスポーツを守るために関連機関と連携のうえ、アンチ・ドーピング活動を引き続き積極的に実施してまいります」とした。 AIUは、池田に対し2023年6月から8月にかけての血液検査値から血液ドーピングの疑いがあること、弁明がある場合には所定の期日までに提出すべきこと等の通知を受け、その後、弁明の書類を提出したものの、11月1日にアンチ・ドーピング規則違反として立件する旨と、最終決定までは暫定的な資格停止処分を下されている。 26歳の池田は20km競歩で世界トップウォーカーの1人。19年ドーハ世界選手権で6位入賞し、21年東京五輪では日本人最上位の銀メダルを獲得した。翌年のオレゴン世界選手権でも銀メダルを手にしている。今年2月の日本選手権では世界歴代3位、日本歴代2位となる1時間16分51秒で優勝。今夏のパリ五輪では7位入賞を果たしていた。
月陸編集部