Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング26位。育成力に陰り? J1復帰も不安か
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものもある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
26位:横浜FC(139) 2024リーグ戦成績:2位(J2) 2024シーズンホームグロウン人数:4人(27位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:6,963人(31位) 2023年度営業収益:36億2700万円(16位) 横浜FCは、常に安定した強さを見せつけながら2024シーズンを駆け抜けた。明治安田J2リーグではクラブレコードの20戦無敗(15勝5分)を記録。堂々のシーズン2位に輝き、1年でのJ1復帰を果たした。一方、クラブの持つ“力”に目を向けてみると、いくつかの改善点が見えてくる。 2023年度の営業収益は36億2700万円でリーグ16位。前年度よりも7億6600万円積み増したが、ここにはクラブが2023シーズンに戦いの舞台をJ2からJ1へ移したというエクスキューズが存在する。上位カテゴリーに所属することで対戦相手のネームバリューも増し、スタジアム来場者やグッズ販売が伸びる傾向にあるからだ。その証拠に、戦場がJ2に変わった2024シーズンのホームゲーム平均入場者数は、J1時代の2023シーズンよりも2,165人減の6,963人となっている。 定評があったはずの育成力に陰りが見えるのも気がかりだ。横浜FCのユースは、クイーンズ・パーク・レンジャーズ(イングランド)で奮闘中の斉藤光毅や、湘南ベルマーレの“ハードワーカー”小野瀬康介など、数多くの逸材を育ててきた。だが、2024シーズンのホームグロウン人数は4人でリーグ27位タイの数字に。2023シーズンの5人も決して多い人数ではなかったものの、そこからさらに1人減ってしまった。 今シーズン、4年目を迎える四方田修平監督の下で横浜FCはJ1の熾烈な戦いに参戦する。クラブ力の大きな上積みができなかったなかで、列強クラブとどのように渡り合っていくのか。指揮官の戦術眼やチームマネジメント力に大きく依存することになる可能性は否定できない。
フットボールチャンネル