日銀・黒田総裁会見9月19日(全文3完)次回は経済物価状況を点検したい
何もしない可能性もありうるのか
ブルームバーグ:ブルームバーグ ニュースの藤岡です。2点お伺いしたいんですけれども、先ほど、前回会合よりも金融緩和へ前向きになったということですが、今日の6段落目の声明というのは、特に何かするという約束まではしていないと思うんですね。ですのでここまでもう示唆されているかもしれませんが、次回会合で、マーケットも素早く変わりますし、ツイートで米中貿易摩擦っていうのもまた変わってくるわけですよね。その中で来月またモメンタムはしっかりしていると、何もしないということも十分可能性としてはありうるという理解でよろしいんでしょうか。 黒田:おっしゃるとおりなんですけども、そういうふうに言うのがいいのかですね。ここに書いてあるとおりということでご理解いただきたいと思います。 ブルームバーグ:あともう1点お願いします。長期金利のターゲットについて総裁は、マーケットは機能的に動いているときに無理に止めていくのはいかがなものかというご発言をされて、その一方で、ただ、ターゲットを持っている限りそれがどんどん落ちていっても何もしないわけではないということではなく、ここは、例えば機能的に動いていたとしても、どんどん下がっていくようであれば、やはりそこは止めにいかなければいけないことになるということなんでしょうか。 黒田:そういうことですね。現に、ご承知のように毎月の国債買い入れについても必要な調整をしておりまして、他方で確かに海外の金利が下がったときに、それを反映してわが国の金利も下がるというのを全部止めなくちゃいけないというのもちょっと変だと思うんですね、国際市場の機能が十分発揮されている面もありますので。ただ、あくまでも、10年物国債の金利の操作目標として0%程度と申し上げているわけですから、それを外れる状況をいつまでも容認するっていうことはないわけで、必要に応じて適宜、国債買い入れのプログラムをマーケットの状況に応じて修正してますし、今後とも必要に応じてやっていくということだと思います。