コリンも惚れ込むアディダスゴルフの新『TOUR360』。“頂点の一足”って、いったいどんなシューズなの?
真ん中部分に空間が! このブリッジ構造が大きな役割を果たす
今回の新『TOUR360』には盛りだくさんのテクノロジーが秘められているというが、その中でも鍵となるのが「トルションブリッジ」という新機構だ。 「横から見ると、中足部に空間を作るようにソールが橋のようになっています。これがトルションブリッジです。これにはいくつかの役割がありますが、ひとつは悪いライでのグリップ力の向上。シューズというのは地面の異物に突き上げられると弱点になる箇所があります。それが中足部です。ここが突き上げられるとそれに伴って前足部もしくはかかと部分が浮き、グリップ力が急激に落ちます。例えば林の中で木の根っこが足にかかってしまう状況などがそれ。そのような悪ライでも、この柔軟なブリッジが異物の高さを吸収し、つま先もかかとも浮かずに足裏全体でグリップできる。ライに左右されずにしっかり踏み込める仕組みです。 グリップ力の向上に加え、快適性にも一役買っています。地面から中足部を離すことで、衝撃吸収の役割も果たしますし、足のアーチ(土踏まず)部分を持ち上げてくれるので、長時間歩いても疲れにくい。またトルション(Torsion:ねじれ)の言葉通り、ねじれの動きにも強い。一石三鳥も四鳥も役割を果たすパーツです」
グリップ力と快適性、どちらも一切妥協しない新ソール
もう1つ、TOUR360の高性能を物語るのが「アウトソール」だ。 「ソールにはZGよりも1つ多い7つのクリート(スパイク)をスウィング時に最も力のかかる外周部に設けています。しかし、歩行時の快適性、そしてZG以上のグリップ力を持たせるために、“フレックスグルーブ”という溝を設置しました。文字通り、この溝は柔軟性を高めるために非常に薄い作りです。その溝の中に台形のラグ(突起)を付けることにより、曲がってほしい部分はしっかり曲がりつつ、台形のラグでグリップし、さらにクリートの突き上げ感を軽減。また溝とラグの間にポケットが生まれ、そこで芝を抱え込むので、安定性も一段とアップします。“スパイク並みにグリップします”、という巷のスパイクレスには無数のトゲトゲがついているものもありますが、尖っていると確かに地面を噛むものの、地面から離れる際に無意識のうちに抜く力を必要とし、重く感じます。尖っているがゆえに摩耗の早さも免れません。今回のTOUR360のアウトソールは、グリップ力、疲労軽減、耐摩耗性など、いくつものメリットを備えています」 まだまだ『TOUR360』のポイントはいくつもあるので、以下箇条書きでご紹介。 【ミッドソール】 前方は「ライトストライク」を搭載 前作よりも10グラム軽量化。力をかけるとすぐに反発する素材で、蹴りの強いダウンスウィング時に威力を発揮。
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