高みを目指す“欧州王者”バイエルンの新たな試練【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
名会長も予想できなかったアシスタントコーチの飛躍
圧倒的な力を示してCL制覇を果たしたバイエルン。シーズン途中で就任したフリックは卓抜した人心掌握術でチームを劇的に変えた。(C) Getty Images
途中就任したフリックが見事な手腕を発揮し、圧倒的な強さでクラブ史上二度目の３冠を達成したバイエルン。しかし、黄金時代に向けてさらなる高みを目指す王者を待っていたのは、財政問題という新たな試練だった。（文：ルドガー・シュルツェ／訳：安藤正純 2020年９月17日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載） ―――◆―――◆――― 2019－2020シーズンのチャンピオンズ・リーグ（CL）は、新型コロナウイルスの影響で準々決勝以降が一発勝負となり、会場もリスボンでの集中開催に変更されるなど、まさに異例ずくめの大会となった。そんな未曽有のトーナメントを圧倒的な力で制したのがバイエルン・ミュンヘンだった。 2012－2013シーズン以来となるCL制覇の最大の立役者が、シーズン途中に指揮官に昇格したハンジ・フリックだ。その意味では、１年前
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