惜敗も熱投を見せた早稲田実業の2年生リリーフは東海大相模の150キロ右腕など強豪校のエースと同期
<第106回全国高校野球選手権大会:大社3-2早稲田実業(延長11回タイブレーク)>◇17日◇3回戦◇甲子園 【一覧】高校2年生ドラフト候補リスト 惜しくも大社に敗れた早稲田実。8回からリリーフした川上真投手(2年)の力投が光った。和泉実監督から「勝負根性が非常に強い」と評価し、僅差の場面でも送り出せるほどのメンタルの強さをこの試合でも発揮した。常時130キロ後半の速球は威力があり、攻める投球で、大社打線を抑えた。味方のミス、大社の鮮やかなバント攻めでピンチを招いても負けることなく、力強い速球を投げ込んだ。マウンド上で川上は「強い気持ちで打者を攻めることを意識しています」と語り、サヨナラ打を浴びたが、リリーフとして最大限の働きだった。 中学時代は強豪・明石ボーイズで福田拓翔投手(東海大相模)とチームメイト。川上は投手兼内野手だった。高校入学後から投手に専念し、最速は10キロ伸びて、138キロまで成長した。 「スピードアップのために取り組んでいなくて、ここまでコントロールアップを追求してきました。チームのトレーニングに取り組んでいる間に球速がアップしていました」と振り返る。 福田とは開会式で再会し、「一緒に戦えればと思ったんですけど、自分が先に負けてしまって申し訳ないです」と悔やんだ。当時の明石ボーイズでは投手として活躍する選手が多く、福田の他には150キロ右腕・新井 瑛太投手(滝川)、技巧派右腕・山本 真生投手(神戸国際大付)などがいる。彼らの存在には「負けていられないライバルです」と闘志を燃やす。 新チームでは左腕・中村心大投手(2年)との2枚看板が期待される。 「ここまではリリーフだったんですけど、中村がずっと先発というわけにはいかないので、自分も先発を任される存在となりたいです」 8年ぶりのセンバツを目指して臨む秋の大会ではさらに成長した姿を見せる。