“飛行機撮影の聖地”千里川、原田緑地を整備 豊中市、伊丹空港周辺を観光資源に
大阪府豊中市は、大阪国際空港(伊丹)南端で「飛行機撮影の聖地」と呼ばれる千里川土手に隣接する「原田緑地」を今年度から整備し、2025年8月に一部開園、2027年3月に全面開園をめざす。全国から多くの人が集まる一方で、トイレがないなど観光資源として活用するためには環境が未整備であることから、周辺住宅地の騒音対策機能を維持した形で整備を進める。 【画像】千里川に隣接する原田緑地の整備イメージ 計画地の広さは約6ヘクタール(6万平方メートル)で、展望・芝生広場、屋根付き広場、マルシェ・イベント広場、ドッグラン、飲食施設、バーベキュー施設、駐車場・駐輪場、管理事務所、トイレ、空港の歴史案内、航空機情報案内、自動販売機などの施設を予定。クラウドファンディングを実施しており、施設の整備費用に活用する寄付を市の寄付受付サイトで募っており、目標額は1000万円に設定している。 千里川土手は、伊丹空港へ着陸する飛行機が真上を通過することから、迫力ある写真の撮影や飛行機鑑賞のスポットとして人気を集めている。市によると、旅行サイト「トリップアドバイザー(TripAdvisor)」でコロナ前の2019年に「エクセレンス認証」を受けるなど、地元の貴重な観光資源になっているという。 一方で、トイレが未整備であったり、駐車場が不足しているなど、観光スポットとしては何らかの対策が必要な状態だった。このため、市の観光名所創出と、空港周辺の緑地整備推進を目的として、原田緑地を整備することが決まった。 また、千里川についても、芝生広場(河川敷)や階段・スロープ・親水護岸(左岸親水空間)、階段護岸(右岸裏法)、遊歩道の整備を進め、階段護岸と右岸の遊歩道は、2025年に開かれる大阪・関西万博の開催期間中に一部供用開始を目指す。
Tadayuki YOSHIKAWA