早慶戦は全国舞台で再戦可能性…“前半戦”制した早稲田大の兵藤慎剛監督「今日と次の試合がセットだと思っている」
[8.25 早慶定期戦 早稲田大 4-0 慶應義塾大 国立] 最高の舞台で最高の結果となった。早稲田大は国立競技場で慶應義塾大に4-0で勝利し、早慶サッカー定期戦3連勝を達成。ただ兵藤慎剛監督は「もう1回しっかり引き締めたい」と気を張り、12年ぶりの全国制覇に向けて意気込んだ。 【写真】「ものすごいメンツ」…リバプール豪華3選手に囲まれたMF長野風花 早稲田大は4月のリーグ戦で慶應義塾大に1-4で敗戦。兵藤監督は「どれだけチームのために体を張れたか」と物足りなさを指摘していた。すると今回の対戦では打って変わり、早稲田大が雪辱を果たすゴールラッシュを披露した。指揮官は「見ている人が凄く感じ取ってくれたと思う」と話し、「誰か1人サボると水漏れしてしまうところを、特に後半は全員がしっかりと隙なくやれた」と評価した。 そういった戦う姿勢は強く求めている部分だという。 「スーパースターがいるわけじゃない中で、全員がハードワークをした上で個性を出してほしいと(伝えてきた)。チームがやるべきことをこの3週間、4週間でしっかりと振り返りながら、合宿でしっかりと取り組みながらやってきたので、それが少し出せたのはチームにとってすごくポジティブかなと思う」 早稲田大は9月4日から夏の大学王者をかけた総理大臣杯に臨むが、早慶両校が初戦を突破すれば2回戦で再戦となる。兵藤監督は「今日しっかりと勝ち切ることが『早稲田、嫌だな』と相手に思わせられると思っていた」といい、「4-0は相手にちょっと嫌なイメージを与えたかなと思う」とニヤリ。「僕の中では今日の試合と次の試合がセットだと思っている」と意識する中での大勝となった。 もっとも兵藤監督は「まだまだ甘い」と話す。前半の中盤から終盤にかけて押し込まれた時間帯を「運に助けられたところはあった」と振り返ると、「あの緩さが失点、負けに繋がるものだと思っている」と改善すべき部分が残っていることを強調。大会までに徹底した準備を行う姿勢を示した。 早稲田大が最後に日本一に輝いたのは、全日本大学サッカー選手権(インカレ)を制した2012年。総理大臣杯に限れば1998年以降王者の座から遠のいている。兵藤監督は総理大臣杯やリーグ後半戦に向けて「気合いを入れてやっていきたい」と熱量を高め、この勝利をきっかけとする快進撃に意欲を見せた。