日本郵政中間決算、最終利益16%増 業績好調も値上げ、不祥事が影
日本郵政が14日に発表した2024年9月中間連結決算は、最終(当期)利益が前年同期比16%増の1394億円だった。ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の業績が好調だった。 【グラフ】昔は切手40円…郵便料金の変遷 売上高にあたる経常収益は前年同期比1・9%減の5兆5119億円、経常利益は38・2%増の4633億円。傘下の日本郵便は運送費などのコスト増で郵便事業が苦戦して増収減益となり、最終損益は683億円の赤字だった。 10月からの郵便料金改定による業績への影響は現時点で「不透明」とし、日本郵政グループ全体の通期業績予想は据え置いた。増田寛也社長は記者会見で「値上げの影響はまだ読めず、今は保守的に現状維持とした。収益改善を期待したい」と話した。 日本郵政グループでは9月、郵便局がゆうちょ銀行の顧客情報をかんぽ生命の保険営業に不正に流用していた問題が発覚している。「改めておわび申し上げる」と謝罪した増田氏は「販売件数への影響はかなり抑えられるとみている」と述べた。【藤渕志保】