【後編】麒麟・川島が漫画『バンオウ-盤王-』で気づく若手芸人への対抗心。原作・綿引智也&作画・春夏冬画楽×麒麟・川島明鼎談(『週プレNEWS』ロング版)
『ジャンプ+』にて2022年に連載がスタートした異色の将棋漫画『バンオウ-盤王-』。現在大白熱の竜王戦最終局面に到達した本作について、原作担当の綿引(わたひき)智也先生、作画担当の春夏冬画楽(あきない・がらく)先生、そして 「超ホンマでっか!? TVマンガ大賞2023!」で『バンオウ-盤王-』を激推ししてくれた麒麟・川島明さんをお招きしてお話しをうかがった。*【前編】麒麟・川島が300年将棋に打ち込み努力してきた吸血鬼が主人公の漫画『バンオウ-盤王-』を推すワケ 原作・綿引智也&作画・春夏冬画楽×麒麟・川島明鼎談(『週プレNEWS』ロング版)からの続きです*本記事のダイジェスト版は『ジャンプ+』にて配信中 【画像】麒麟・川島と『ジャンプ+』連載『バンオウ-盤王-』作者の鼎談 *** ★連載の苦労と変化するキャラクター 川島 毎週って、でも大変でしょ。だって。 綿引 そうですね、毎週。今は結構厳しい感じはありますね。最近までは先行してたんですよ、ネームが。 川島 はいはいはい。なるほど。ちょっと余裕があったという。 綿引 最初は春夏冬さんに作画していただいている話の4話分ぐらいの余裕があったんです。だから精神的にも余裕があったんですけど、どんどんそのストックが無くなっていって...。 川島 無くなんねや。 綿引 今その、精神的にちょっと追い詰められてる感じなんですよね...。 川島 やばいタイミングで対談してますやん、今。結構ギリやったんですね。コメント欄とかは見るんですか? 綿引 見ます。めちゃくちゃ見ると思います私は。作家さんの中だと私くらいじゃないですか。ここまで見てるやつって。Xとかでも、めちゃくちゃエゴサーチして。 川島 バンオウサーチや。
――でも、『バンオウ-盤王-』のコメントはあったかいですよね。月山を心配する声が今すごい全国から届いていて。 川島 そうですよね、病弱なんで大丈夫?と思っちゃいますけど。そういった反応によって、ストーリーを変えるってことはあるんですか? 綿引 うーん、ないと思いますね。大抵は思った通りの反応なんですけど。たまに「あ、ここでウケてくれるんだ?」みたいなことはありますね。 川島 「このキャラ意外にカッコいい」ってなるもん、鈴木とか。 綿引 鈴木や七島を出した時は、ちょっと不安だったんです。それまで「いい人しか出てこない漫画」みたいな反応が多かったので。そんな中で、鈴木や七島みたいなキャラには批判が来るかな...と思っていたんですが、意外とそんなことはなくてホッとしました。 この作品は、読んでいて悲しかったりネガティブな気分にさせたくないな...というコンセプトで始めたので、人間の善いところを前面に描いていたんですね。 でも、七島登場のあたりで、ちょっとそこから別方向。人間の美しくない部分とかも描くようになった。それも読者の方には受け入れていただけたので、すごく嬉しかったですね。 川島 鈴木のキャラは、当初の印象とは結構変わっていったなと思うんです。ちょっと妄想が暴走しているんやけど、別に誰に迷惑かけてるわけじゃない...なんやったら月山をバッチリ助けてくれますし。キャラデザインもいいし、僕は好きですねえこういうキャラクター。 杉田 鈴木はスタート時点ではそんなキャラじゃなかったですよね? 綿引 違いましたね。最初の頃は、「主人公の味方なんだか敵なんだかわかんないけど、なんか味方っぽいぞ...でも信用できなさそう」みたいな感じで使う予定だったんですよ。でも途中から...途中からっていうか、次に登場した時からは完全に主人公の味方になっちゃいました(笑)。 川島 超ストーカーみたいな熱があるんだけど、めちゃめちゃ協力的。 アンナちゃんも最初はかなり危険な存在かと思いきや、今じゃすっかり将棋好きになってますからね。アンナちゃんといえば1巻を読み終わった時、「バトル漫画にもなるんや、これ」。と思ったんです。2巻でもしっかりバトルやってるんで。それがあったからこそ、その後普通に将棋教室に通ってることに笑ろてまうんす(笑)。アンナちゃんがいることで、なんかこう...作品の空気が浄化される感じ。 僕、アンナちゃんが初登場する6話の、影がめっちゃ伸びてるページが好きなんですけど、春夏冬先生、アンナちゃんや鈴木のデザイン的な面での難しさっていうのは、あったんじゃないですか?
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