“謎”の大使を直撃…ロシアの本音は? 中国、インド“戦略的パートナー”北朝鮮“隣国”…異なる距離感【#みんなのギモン】
■駐日大使の発言は“ロシア政府の意思”
鈴江奈々アナウンサー 「インタビューの中でG7が世界の中心だという表現になったときに、すかさず反応していたことろにロシアの立ち位置というところが見えましたけれども、ロシアとの関係性でインドや中国、北朝鮮それぞれに使う言葉がちょっと違う点も気になりました」 小林解説委員 「大使の発言は、そのまま『ロシア政府の意思』として受け取ってもいいわけなんですが、中国とインドについては『極めて重要な』ですとか、『戦略的パートナー』などの言葉を使って、関係性の強化を強調したんですが、一方で、北朝鮮とは『隣国なので』として、あくまでも“お隣さんとしての関係”という言い方にとどめていた」 忽滑谷こころアナウンサー 「こう見ると、北朝鮮だけ少し温度感が低いのかなと感じてしまいますね」 小林解説委員 「やはり、新興国の中でも大国でもある中国やインドと、一方で弾道ミサイル発射を繰り返して国際社会から批判を浴びている北朝鮮とは、同列には語れない、という思いがあるのかもしれないと感じました」
■アメリカとの関係どう見てる?
小林解説委員 「では、アメリカとの関係はどうなるのか?」 「先日行われたテレビ討論会から、バイデン大統領に対する高齢不安が高まっていて、トランプ前大統領の『再選』の可能性が現実味を帯びています」 「そんな中、トランプ氏が繰り返し主張しているのが、『私なら大統領に就任前にウクライナとロシアの戦争は終わらせる』」 「トランプ氏はウクライナへの軍事支援を続けるべきではないと主張しているので、そんなトランプ氏の返り咲きに期待しているのか、についても聞きました」
■ウクライナとの停戦への2つの条件
──トランプ氏がもし当選したら、停戦交渉のテーブルにつく? ロシア・ノズドリェフ駐日大使 「トランプ氏がどのような考え方を持っているか、ハッキリ分からないといけない。本当にしっかりした交渉の提案があれば、もちろん用意は十分にあると思うが、今まで何回もそういう交渉に積極的に取り組んできた流れがあると思うが、残念なことに成功裏に終えることはできませんでした」 森アナウンサー 「バイデン大統領はウクライナ支援に積極的ですから、トランプ氏になったほうがいいんじゃないかと思いましたけど、そこに関しては慎重な発言したね」 小林解説委員 「確かにトランプ氏は予測不能な面があって、ロシアに対してもいきなり何を言い出すかわからない、という不安要素もあると思うんですね。なので、“もしトラ”にはあまり大きな期待はしていない、ということなのかもしれません」 鈴江アナウンサー 「インタビューの中でロシアが小児病院を攻撃するなど、心が痛むニュースが続いていて、早く停戦しないものかと思うんですけど、その点については何か聞けたのでしょうか?」 小林解説委員 「停戦の条件ですけれども、ロシア側はウクライナ東部の4つの州、ここからウクライナ軍が完全に撤退すること、そして、ウクライナが今後、NATO=北大西洋条約機構への加盟を目指さないこと、この2つは最低限の条件としなければ、停戦の交渉のテーブルにはつけないと言っているんですね。この2つというのは、プーチン大統領がこれまで言ってきたことで、今回改めて大使としてもそういったお話があったわけですね」 鈴江アナウンサー 「停戦の道のりも険しいことがうかがえますけれども、こうやって大使に直接ロシアの考えを聞けるというのは、貴重な機会でしたね」 小林解説委員 「いまも日々、ウクライナ・ロシア双方で、多くの命が失われ続けています。それでも、両者の主張は平行線で、交渉の糸口さえ見つけられていないのが実状です」 (2024年7月11日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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