“謎”の大使を直撃…ロシアの本音は? 中国、インド“戦略的パートナー”北朝鮮“隣国”…異なる距離感【#みんなのギモン】
■日本留学など“知日派”で知られる駐日露大使
小林解説委員 「まず、この大使(ノズドリェフ駐日大使)何者なんだろうと思った方も多いと思いますが、現在52歳。20代のころ日本のICU=国際基督教大学に留学した経験があります。2000年代には再び来日し、ロシア大使館で一等書記官。その後も、ロシア外務省で日本担当の局長をつとめる『知日派』として知られている人物なんです」 山崎誠アナウンサー 「今回の赴任で初めて日本に、ということではなくて、これまでも日本で学んだり、働いたりする機会があったということなんですね」 小林解説委員 「ただ、駐日ロシア大使のポジションというのは、ウクライナ侵攻後の2022年に前任の大使が離任してから『空席』が続いていたため、今回およそ1年半ぶりの着任となったわけなんです。これまで、公式会見などは一度もなく、『謎』の存在とも言われています」 「大使が正式に着任した5月は、プーチン氏が5期目の大統領に就任したタイミングでしたが、今回大使へのインタビューで私たちが注目したのが、就任後にプーチン大統領が訪問したり、会談したりした3つの国です」 「今年5月には、就任後初めての外遊で中国を訪問し、習近平国家主席と首脳会談。小児病院へ攻撃を行った今月8日には、インドのモディ首相がロシアを訪問し、親密さをアピールしました」 「また、6月には北朝鮮を24年ぶりに訪問。金正恩総書記にプレゼントしたロシア製の高級車に2人で乗り込み、交互にハンドルを握りドライブする姿が話題となりました」 「欧米の経済制裁が強まる中、中国、インド、北朝鮮と蜜月ぶりをアピールするロシア。これらの国との関係は?と、大使に聞いてみると…」
■中・印“戦略的パートナー”北朝鮮と異なる距離感
──中国はロシアにとって欠かせない存在? ロシア・ノズドリェフ駐日大使 「中国はロシアにとって極めて重要な戦略的パートナー。貿易・投資関係は極めて緊密です。これからも発展させていきたい」 ──軍事的な面においても? ロシア・ノズドリェフ駐日大使 「中国は色々な面において、ロシアと協力している。経済面で緊密な関係もありますし、技術の面においても、一般国民の交流も盛んに行っている」 ──G7を中心とした世界経済あるいは安全保障は? ロシア・ノズドリェフ駐日大使 「いま変わりつつあります。どの国も自分の主権をもって、自分の利益を大事にして国際協力をしていると思う。インドも全く同じだと思う。ただインドはロシアにとって、戦略的にきわめて大事なパートナーでその二国間関係は長い歴史を持っている。これからも二国間関係の歴史を大事にして、新しい未来も作っていきたい」 ──北朝鮮のつくる武器・弾薬などもウクライナの侵攻において欠かせない状況? ロシア・ノズドリェフ駐日大使 「そういった(武器弾薬の)提供はまったくないと思います。北朝鮮はロシアの隣国ですから、当然ロシアとしては隣国とできれば良い関係を築いていきたいと基本的に思います」