あなたが「悪習慣から抜け出せない」心理学的な理由とすぐ取り組める解決策
「完璧にやるか、まったくやらないか」という信念は、悪習慣を断ち切る能力を大きく妨げる可能性がある
■2. 「完璧でなければ意味がない」という考えに囚われている 「完璧にやるか、まったくやらないか」という信念は、悪習慣を断ち切る能力を大きく妨げる可能性がある。ある領域では卓越性を追求することが動機づけとなるが、このオール・オア・ナッシングのメンタリティは、しばしば持続不可能な厳格な期待につながる。一度のミスが失敗と感じられ、努力を完全に放棄してしまうこともある。 2020年の『臨床心理学ジャーナル』に掲載された研究では、新人医師のサラのケースを通じてこれが強調されている。サラの完璧主義は、達成不可能な目標、柔軟性のない行動、成功と自己価値の結びつきによって特徴づけられ、結果的にうつ病、不安、対人関係の問題を引き起こした。 完璧主義は、変化を圧倒的で容赦のないものにし、進歩を麻痺させる。改善を徐々のプロセスとして見るのではなく、最初から完璧な実行を期待してしまい、小さな挫折に出会うだけで改善を諦める理由にしてしまうのだ。 この思考を克服し、軌道に乗り続けるためには以下のことを試みてみる。 ・小さな勝利に焦点を当てる 10分間のウォーキングや1分間の瞑想など、小さく達成可能な目標を設定して、完璧主義のサイクルを断ち切ろう。これらの小さな勝利が自信と勢いを築き、徐々に習慣を積み重ねて進歩を拡大することを可能にする。どんなに小さな一歩でも、前進を祝福しよう。 ・失敗を捉え直す ミスを失敗と見るのではなく、学習の機会と捉えよう。自己批判を好奇心に変え、「ここから何を学べるだろうか?」と自問する。たとえば、運動をサボってしまった場合、その理由を振り返る。計画不足だったのか、エネルギーが低下していたのか? アプローチを調整し、より都合の良い時間に運動をスケジュールしたり、短いセッションを試みたりしよう。 ・不完全さを計画に組み込む 挫折に対処するためのリカバリープランを作成しよう。代替の運動時間や自宅でのクイックルーティンなどのバックアップ戦略を用意することで、すぐに立ち直り、一貫性を維持できる。