阪神、新助っ人アルナエス獲得 超異例の契約発表即!秋季練習合流 球児監督「楽しみ」 育成契約も早期支配下へ期待大
大化けアルぞ! 阪神は29日、新外国人選手としてパナマ出身のジーン・アルナエス内野手(22)を育成契約で獲得したと発表した。メジャー経験はないが、捕手もできるユーティリティー助っ人。この日、新外国人選手としては異例となる契約発表即、甲子園室内での秋季練習に合流した。藤川球児新監督(44)も「すごく楽しみ」と将来性を高く評価する若き才能が、素早く日本に順応して成長を遂げ、推定年俸300万円からジャパニーズ・ドリームをつかむ。 【写真】アルナエスの肩に手を回して話しかける藤川監督 次々と力強い打球音を響かせ、肌寒い室内練習場が熱を帯びていく。新外国人のアルナエスが異例ともいえる契約発表日に即始動した。母国パナマを離れ、日本でデッカイ夢をつかむため、秋風が吹くこの時期に甲子園に参上した。 「自分にチャンスをくれた阪神タイガースに感謝している。来年が自分にとってすごくいい年になるように精いっぱい頑張りたい」 午後1時43分、練習着姿で登場すると、藤川新監督や佐藤輝らと笑顔であいさつ。キャッチボールで肩を温めた後はトス打撃などを行い、約40分間、動いた。初練習を終え「体の状態はすごく良い。温かく迎えてもらって、本当にいい人たちばかり」と充実した様子で汗をぬぐった。 右投げ右打ちのアルナエスは内野の全ポジションを守れるうえに、捕手の経験もあるユーティリティープレーヤー。米大リーグのブルージェイズ傘下でキャリアを積み、マイナー通算では124試合に出場し、打率・241、2本塁打、35打点の成績を残した。 推定年俸300万円の育成契約でのスタートとなるが、藤川新監督が「入り口は関係ないと思う。すごく楽しみ。スローイングは強いし、ほかの選手の刺激になる」と期待に胸を膨らませれば、嶌村球団本部長も「小力というかパワーもある。まだ22歳で、鍛えがいがある」と将来性を高く評価した。球団がシーズン中に初めてパナマで実施したトライアウトで発掘した〝金の卵〟。シーズンが終わったばかりだが、秋季練習からチームに合流させたのは、支配下登録に向けて早く育てたい球団の大きな期待の表れだ。 10月中に契約と来日を済ませたことで、11月の高知・安芸での秋季キャンプへの参加が可能となる。来季の契約選手のため、同キャンプではユニホームは着用しないが、嶌村本部長は「首脳陣も直(接)で見たいだろうし、キャンプの集中した練習をやっていくことが大事」と説明。まとまった練習時間を確保できることに加え、首脳陣が能力などを見極めるにはうってつけの時期だ。