井上尚弥、グッドマン戦1カ月延期も前向き 「更に準備期間を一カ月もくれるのはプラスでしかない。最高の試合をお見せします」/ボクシング4団体世界スーパーバンタム級王座防衛戦
プロボクシングの4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が、24日に東京・有明アリーナで闘う予定だった4団体王座防衛戦は、来年1月24日に同会場での開催に延期すると14日、大橋ジムが発表した。挑戦者でIBF、WBO1位のサム・グッドマン(26)=オーストラリア=が左目の上に裂傷を負ったため。WBO世界バンタム級王者の武居由樹(28)=大橋=の2度目の防衛戦など、24日に予定されていた興行自体が先延ばしとなった。 〝クリスマスイブ決戦〟まで10日と迫ったこの日、不測の事態が発生した。挑戦者のグッドマンがこの日の朝、母国での最終スパーリングで左目の上を裂傷。4針縫うけがを負い、興行が1カ月延期された。井上は自身のSNSを更新し「楽しみにしてくれてた方々には申し訳ないです。また新日程で足を運んで頂ければ嬉しいです!!! お互い最高の状態で闘おう。ここから更に準備期間を一カ月もくれるのは自分にとってはプラスでしかないと思う。最高の準備をして最高の試合をお見せします」などと投稿した。 大橋ジムは「本日14日、グッドマン選手陣営から負傷したとの連絡が入りました。グッドマン選手の負傷回復の状況を含め、両陣営で協議した結果、興行を延期することが決まりました」と報告。グッドマンは自身のインスタグラムに動画を投稿し「不慮の事故に巻き込まれて4針縫うことになったんだ。僕は闘いたかったが、チームは僕を説得した」と説明。「こんなことになって本当にショックだけど、仕方がない」などと落胆した様子で語った。 井上の試合が延期となるのはコロナ禍での試合中止を除けば、昨年7月25日のスティーブン・フルトン(米国)戦以来、2度目。このときは井上が左拳を痛め、5月7日から延期された。 11月4日にサウジアラビア国営の国際娯楽イベント「リヤド・シーズン」と総額30億円(推定)のスポンサー契約を結び、トランクスのベルトラインに「リヤド・シーズン」のロゴを入れて闘う最初の試合だったが、1カ月先延ばしに。希望していた2017年以来の年間3試合は幻となった。練習と減量は最終段階だったが、〝モンスター〟は再調整を強いられることになった。 興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後2時40分から独占無料生配信される予定だった。プロ戦績は井上が28戦28勝(25KO)、グッドマンが19戦19勝(8KO)。(尾﨑陽介)