北陸新幹線も延伸! 「観光」で石川県を復活させるために、今、政府がなすべきことは何か?
北陸応援割と観光盛況
3月16日に北陸新幹線の金沢~敦賀間が開業し、それに合わせて国が宿泊費を補助する北陸応援割が実施された。 【画像】震災前の「輪島朝市」を見る(計16枚) ゴールデンウイーク前には割当量の予約が終了する宿泊施設が相次ぎ、消費者の観光で支援したい気持ちの後押しもあったが、改めて石川県の観光ポテンシャルの高さが垣間見られた。ゴールデンウイーク明けの5月7日には北陸応援割の第2弾が実際されている。 北陸エリアは大都市圏から隔絶した立地にあったため、独自の文化が花開いた特徴がある。特に石川県は加賀百万石の城下町として栄えた歴史があり、半島であることから三方を海に囲まれ、食や工芸、郷土芸能など独自の文化が醸成された。
美食の宝庫
特に「食」は特色があり、地方の素朴な郷土料理だけではなく、 ・治部(じぶ)煮 ・かぶら寿司 ・鯛の唐蒸し などの洗練された郷土料理が見られる。特に治部煮は石川県を代表とする煮物で、鴨肉やすだれ麩、季節の野菜などを煮ており、鴨肉には小麦粉がまぶされてとろみがあるのが特徴。 また、利休七哲の高山右近(うこん)が身を寄せたことからも茶の湯が盛んであり、日本三大菓子処に数えられるほど和菓子文化も発達した。酒処としても有名で、県内には多くの酒蔵を抱える。 さらに、食材では ・金時草(きんじそう) ・加賀太きゅうり ・打木(うつぎ)赤皮甘栗かぼちゃ ・加賀つるまめ ・加賀れんこん ・金沢一本太ねぎ ・源助だいこん など独特の加賀野菜があり、能登牛も有名である。能登半島では天然能登寒ぶりやホタルイカなど日本海の豊かな海の幸が採れる。寿司のレベルも高く、“美食の宝庫”といえる。
日常食も充実
日常食では黒カレーの上にソースのかかったカツが乗せられ、千切りキャベツが添えられた「金沢カレー」が有名だが、「ハントンライス」もある。 ケチャップライスの上に半熟の薄焼き卵と白身魚のフライを乗せ、ケチャップとタルタルソースをかけた料理で、ハンガリーの「ハン」とフランス語でマグロを意味する「トン」を合わせた造語といわれている(ハンガリーには該当する料理は存在しない)。 そのほかにも金沢おでんなど、非常に幅広い食文化が存在するといえるだろう。