高校生が美容整形、インバウンド忌避… 今どき富裕層のお金の使い道
「好人物」と思われるためには、ただ見た目が良いだけでは不十分。健康的な体作りも重要だ。新井氏は、「『病気にならないため』や『常に良いコンディションを保ち、はつらつとした印象を与えるため』に、お金を惜しまないのも今どき富裕層の特徴」と説明する。 日経トレンディでは、20~40代の若年経営者などに人気の高いクレジットカード「ラグジュアリーカード」の協力を得て、24年8月から同カード会員の有志向けのアンケートも実施した(24年8月25日~9月4日に実施。回答数=380)。 そのアンケートでも、コースによっては入会金だけで330万円を超える「グランドハイメディック倶楽部」(東京、大阪などで複数拠点を展開)の会員権を「買ってよかった」とする回答があった。検診や医療サポートを受けられるサービスで、24年3月末時点で、会員数は約3万1000人という。 また、「ヒツジのいらない枕」などの寝具やサプリメントにも回答が集まった。毎日のコンディション維持も重視されている。 ●キーワード③ アミューズメント・マイハウス 霊能者を自宅に呼ぶ? 様々なプロを招き、自宅エンタメの最大化を楽しむのも今どき富裕層らしい。 きっかけの一つはコロナ禍だ。巣ごもり中に動画などのエンタメを楽しみ、自宅のポテンシャルに気付いた。 やがてコロナによる制約がなくなり、「それなら、今までは外で堪能していたエンタメも家で楽しめばいいのでは」と考える富裕層が増えたことは、想像に難くない。 典型例は、食事だ。寿司職人やシェフを自宅に呼び、プロの手による食事を振る舞ってもらう。「コロナ禍でお取り寄せがはやり、自分好みの食材を発見した富裕層も多い。それを買っておき、プロに調理してもらう人も増えた」(新井氏) 他にも、演奏家を呼んで「生演奏会」を開いたり、果ては、「霊能者や占師の話を聞くなど、今どき富裕層は自宅でのコト消費に喜んでお金を使う」(新井氏)。
髙田 悠太郎