「その褒め方、むしろ子どもに悪影響!?」絶対避けるべき、子どもへの危険な“褒め方”
タレントとしてマルチに活躍する一方、保育士資格を持つ5児の父親で“現役大学生”という、つるの剛士さん。多忙な中、2度の育児休暇をとり、積極的に「イクメン」経験を積むと、次は幼児教育の世界に飛び込み、非常勤幼稚園教諭としても勤務。また大学では、こども心理学部で“学び”を継続中といいます。そんな、保育現場も体験されている「先輩パパ」つるのさんに、ご自身の経験や気づきについて語ってもらったり、日々子育てに奮闘しているパパ&ママたちの悩みに「元気が出るアドバイス」をしていただいたりする連載です。 【つるの剛士と子どもたちの写真を見る】「きょうだいげんかは“悪”ではない!」結果オーライになるとっておきの仲裁方法って? 子どもを「ほめて伸ばす」「ほめることで自己肯定感を高める」等々、子育ての極意として必ず挙がる「ほめる」というキーワード。わかるようで、わからない。実際やってみようと思っても「すごいね!」「じょうず~」などと、声かけのバリエーションも少なく、最近では子どもにもあまり響いていないような気がする……というお悩みが寄せられています。上手なほめ方ってあるんでしょうか? 教えてください、つるのさん!
Q.子どもに響く、子どもの自己肯定感を高めるほめ方を知りたい!
<子どもの微妙な変化や成長に気づいてあげることが大切!> ほめるって、簡単なことのようでけっこう難しいんですよね。2~3歳くらいまでなら「〇〇できたね~、すご~い、じょうず~」って、パチパチするだけで喜んだり得意げになっていた子どもたちも、成長とともに「おだてられている」ことがわかってきたり、慣れやおざなりな言い方(笑)を感じたりと“複雑”になってきますからね。
より具体的に、ピンポイントでほめることが効果的だと思います
大人もそうですが、ほめられてうれしい時って、ピンポイントで具体的にほめられることだと思うんです。「あっ、気づいてくれたんだ!」って感じるから。子どもも同じで「ここを見てほしい」「ここを評価されたい」というポイントが必ずあるはずなんです。だから、まずは日ごろから、じっくり子どもの姿を見ることが必要になってきます。変化や進歩、成長に気づくことができるようになるためです。 たとえば、子どもが描いた絵を持ってきたら、ただ「上手に描けたね」と言うのではなく“ここが上手だと思った”という感想や感動ポイントを付け加えるといいと思います。 「パパにはこの色の組み合わせは思いつかないよ!」とか「この構図はかっこいいね~」とか、これまでとは違う色を使ったり、デザインが細かくなってきたりしたことに気づき、称賛する。そうすることで子どもは、評価されたことのうれしさと共に、今度はこんな色使いにしてみよう、こんな構図で描いてみようといった意欲もわいてくると思うんです。 作文を持ってきたら「この表現は、おもしろいね」「こんな風に感じるんだ」「こんな難しい言葉を知っているの?」等々、より具体的に「いいね」ポイントや感想を言うのもいいと思います。「上手」という言葉を使わなくも、それは「ほめられた」こととして子どもに伝わるし、何より親が真剣に自分のことを見てくれていることは、それこそ自己肯定感につながっていくと思うんです。