練馬・フィリピンパブで65歳“出禁”男がママをメッタ刺し、留置場でも傷害事件…「間違いありません」初公判で犯行認める
“出禁”中に店を訪れ、ママをメッタ刺しに
ドライバーでAさんを殴ってから2週間後、店を訪れた被告人は、他の客を見送るママの姿を見つける。 被告人「Aはいるか」 ママ「知らないよ」 すると、被告人はビニール袋に入れた包丁をにわかに取り出し、ママの左右胸部、腕などを次々に刺した。傷は深さ5~6センチに達するものも多かったという。 ママはこの後、近くのコンビニに逃げ込んだ後に救急搬送されて一命を取り留めるが、手術に対応した医師は胸部につけられた複数の傷について「臓器に近く、損傷していた場合は大量出血の可能性もあった。いずれも致命傷」と語っている。
留置中にも傷害事件を起こす
かくして逮捕された被告人だが、警察署内の留置施設に収容されると、同室になったBさんの言動が気に入らないと文句を言いだす。腹を立てて持っていた箸(はし)でBさんを刺そうとしたところ、Bさんが転倒。そのまま右足で顔面を蹴ったという。 被告人が立て続けに事件を起こした背景について、弁護人は冒頭陳述で「適応障害を抱えており、不眠やイライラに悩まされていた」「警察に保護を依頼されていた女性が自殺し、深く傷ついていた」と述べた。 Aさんへの傷害とママへの殺人未遂の間、被告人は営業時間外の買取販売店に侵入し、商品として陳列されていたスマートフォン2台(2万2858円)を窃取しているが、これも被告人の精神状態によるものだという。 審理は裁判員裁判で進められており、被害者らの証人尋問や被告人質問などを経て、12月11日に判決が言い渡される予定だ。
弁護士JP編集部