【新宿グルメ】新宿「思い出横丁」で一度は行くべき町中華の名店『岐阜屋』のチャーハンはなぜヤミツキになるのか
続いて、店の人気メニューの一つ「木耳と玉子炒め」。プリップリのキクラゲ(木耳)を主役に、チンゲン菜やニンジン、玉ねぎといった野菜が脇を固めます。そして玉子もたっぷり。とろ~りとした餡は、塩味や甘味は控えめで、中華スープの旨味が濃いものの、これまた軽めの味わいで、レンゲが止まりません。 しかし、もしチャーハンを頼んでいた場合、この「木耳と玉子炒め」は半分くらい残しておいて、一緒に味わうのがベストです。
ここのチャーハン、まず作る様子からしてスゴい。料理人のおじさんが、中華鍋に油と卵をちゃちゃっと投入し、そこに大きなお玉2杯強の白米を入れ、刻んだナルトとネギを加え、全編ほぼノールックで仕上げていきます。いたってフツーのビジュアルのように見えますが、食べてみるとこれがしみじみ美味しい。 チャーハンの隙間に空気を含むような炒め具合、ごはん粒のパラパラ感、そして絶妙な水分量でしっとり感もある。そしてこれも味がしょっぱすぎず、ひたすらちょうどいい。チャーハンが名物という店は都内に多くありますが、ここはそれを売りにはしていないものの、正直、筆者は名物料理と呼んで良いんじゃないかと思っています。
そして、残しておいた「木耳と玉子炒め」をチャーハンに載せて一緒に食べてみると、さらに旨さが加速します。パラパラなチャーハンにとろ~り玉子のあんかけ。ここの料理はどれもこれもしつこくなく、味も濃すぎないので、この2つの共演は最高です。 『岐阜屋』には、ご紹介した料理以外にも、たくさん美味しいメニューがあります。まだ行ったことがないという人は、ぜひ訪れてその昭和感を体験してみてください。
●SHOP INFO 中華料理 岐阜屋 住:東京都新宿区西新宿1-2-1 TEL:03-3342-6858 営:9:00~翌1:00 休:無休
撮影・文◎土原亜子