松木や荒木も安泰ではない。パリ五輪本番の18人、最終予選組から生き残るのは5~6人の可能性も。前回のアジア制覇時と比較
18人の最終リストに残ったのは14人
東京五輪は開催国枠での出場となったため予選を免除されていたが、アジアの戦いを突破して本大会行きを決めた2016年1月のリオ五輪アジア最終予選(U-23アジア杯)では、おおよそベストの布陣が組めた。それも欧州組が少なかったからこそ。当時はMF南野拓実(ザルツブルク/現モナコ)とFW久保裕也(ヤングボーイズ/現シンシナティ)しかおらず、1月開催である点も含めて、選手の招集は今回ほど難しくなかった。 決勝で宿敵韓国を破り、アジアの頂点に立ったリオ世代では、本大会でもほとんどの選手が“生き残った”。アジア予選を戦った23人のうち、18人の最終リストに残ったのは14人。開幕前に所属クラブの意向で久保が選外となったが、代わりに選ばれたのも、最終予選を経験しているFW鈴木武蔵(新潟/現札幌)だった。 残る4人のうち、3人はオーバーエイジ(OA)枠の選手たちで、あとはGK中村航輔(柏/現ポルティモネンセ)という点を踏まえても、いかにベストな布陣を最後まで組めていたかが分かる。 一方で大岩ジャパンでは前述の通り、最終予選に参加できていない主要な欧州組がいる。ただ、本大会では招集できる可能性があり、所属クラブとの交渉がある程度、順調に進んだ場合は、全く異なるチームでパリに乗り込むことになるだろう。 また、昨年のU-20ワールドカップ世代でも欧州でプレーする選手が増えており、大岩ジャパンに招集された経験があるDFチェイス・アンリ(シュツットガルト)やFW福田師王(ボルシアMG)、パリ世代のチームには未招集ながらオランダで目覚ましい活躍を見せているMF佐野航大(NEC)も、虎視眈々とその座を狙っている。 そして、何よりパリ世代にはA代表でプレーするMF久保建英(レアル・ソシエダ)がおり、一度も大岩ジャパンの活動に参加していないが、日本サッカー協会は本大会での招集を否定していない。 そうした状況に加え、24歳以上の選手を招集できるOA枠をフル活用する意向も、チームをガラリと変える要素の一つ。3枠を使った場合、本大会に臨めるパリ五輪世代の選手は15人。ここに欧州組が入ってくれば、最終予選組に残された枠は限りなく少なくなる。
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