テスラ充電規格「NACS」でEV制覇へ「王手」の衝撃――フォード、GM、日産らが続々採用
充電はEVの様々なデータを収集するための機会でもある[スーパーチャージング・ステーションで充電するテスラのEV=2023年6月22日、アメリカ・カリフォルニア州ホーソーン]
電気自動車(BEV)世界最大手の米 テスラ が北米の充電インフラの技術力で他社を圧倒し、北米のEV充電規格の標準化に動き出した。昨年11月にテスラが規格を公開した「NACS」(北米充電規格=North American Charging Standard)を、フォードモーターやゼネラルモーターズ(GM)が2025年以降に投入するEVで標準仕様にすると発表したのだ。メルセデス・ベンツグループや日産自動車もこれに続いた。自動車メーカーだけでなく、米充電サービス企業など多くの関連企業も追随してテスラの規格採用を表明しはじめている。 テスラCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスクはEVの「非競争領域」だった“充電”を「競争領域」に変え、一気にドミノ倒しに持ち込んだようだ。 米国でのEVの購入は今年1~5月で登録台数44万7514台(前年同期比68%増)。これは市場全体のわずか約7%にすぎず、中国のEV比率22%、欧州の同13%よりも低い。
本文:4,398文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
野辺継男