フランス進出の日系企業は413社、2,221拠点 100年ぶり開催の夏季五輪大会、ブランディングに注目
2024年「日系企業のフランス進出状況」調査
パリオリンピック開幕まで約1カ月に迫った。フランスで夏季オリンピックが開催されるのは1924年の第8回大会以来、100年ぶり。今回のオリンピックは、観光名所が競技場として活用されるなど、話題を集めている。 フランスと日本は、お互いに経済的にも重要な位置を占める。独立行政法人日本貿易振興機構(以下、JETRO)の2024年1月の資料によると、2022年の対仏輸出は64億3,100万ドル、輸入は102億400万ドルで、直接投資額は1,416億円に達する。 フランスに進出する日系企業(支配権50%以上)は413社で、2,221拠点を展開。日系企業には、(株)リコー(TSR企業コード:291002749、大田区)や(株)ファーストリテイリング(TSR企業コード:770051693、東京都港区)、(株)リクルートホールディングス(TSR企業コード:290242924、東京都千代田区)などが挙げられる。また、フランスに進出する日系企業の拠点を産業別で区分すると、卸売業とサービス業、小売業で全体の75%を超えることがわかった。 東京商工リサーチの保有する国内企業データベース(約400万社)と、世界最大級の企業データベースを持つDun&Bradstreet(ダンアンドブラッドストリート、本社・米国、以下D&B社)の海外企業データベース(5億件超)を活用。出資比率50%超のリンケージ(資本系列)データを基に、日系企業のフランス進出を調査した。 ※ 本調査は、Dun&Bradstreetが提供する「WorldBase」と、東京商工リサーチの企業データベースを活用した。「WorldBase」からフランスの事業拠点(以下、拠点)を抽出し、拠点を管轄する企業の支配権(議決権・所有権)の50%超を保有する企業を特定した。特定した企業がグループの頂点企業でない場合、同様の方法でグループの最上位企業を特定し、これの本社が日本に所在する場合を日系企業とした。このため、支配権が50%以下は集計対象外。 ※ 業種分類は、米国連邦政府が開発し世界に広く普及しているSICコード(Standard Industrial Classification Code)の1987年版に基づく。 ※ 日系企業はTSR業種コードに基づく。 ※ グアドループやマルティニークなどフランスの海外県・海外領土は含んでいない。